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カテゴリ:国際

3.11 東日本大震災から12年・つながる思い~広島県盈進高校との交流

3月11日(土)ひろしま避難者の会アスチカ様のご協力により、広島市のアスチカさんと広島県福山市の盈進高校ヒューマンライツ部とオンラインによる「福×福交流会」を行いました。12月に広島を訪れた際に交流させていただいた方々も参加してくださり、なつかしく嬉しい交流となりました。さらに、その様子を崇徳高校の新聞部も取材に来てくれており、広島市・福山市・福島県郡山市の3つの地をつないで、3校が交流することができ、とても充実した時間になりました。

あさか開成高校からは、絵本「きぼうのとり」を活用したワークショップ活動、盈進高校からは、ハンセン病問題や核廃絶署名活動、被災地との交流活動などの紹介がありました。また、盈進高校からは、交流先にお渡ししているという「折り鶴折りバラ」が、あさか開成高校からは「きぼうのとり」の絵本がそれぞれの学校に送られ、お互いの活動をよりよく知ることができました。

12月に、ひろしま紙芝居村さんにお渡しした絵本「きぼうのとり」は、小学校への読み聞かせに使ってくださっていると聞き、とても嬉しい気持ちになりました。

今回の交流をはじまりとして、継続的に交流を続けていきたいと思います。

最後に、本校生徒の提案で、近くの人と手をつないで、黙祷しました。手から感じる温かさが広島と福島のつながりのように感じ、ほっこりとした気持ちになりました。

オンラインのおかげで、遠くにいても近い関係が築けました。

今回の交流ができたのも、人とのつながりのおかげです。

東日本大震災から12年目に素敵な時間を過ごすことができました。関係されたすべての方々に感謝申し上げます。

世界SDGs合同プレゼンテーションで日本部門3位に入賞しました!

2月19日(日)23日(木)With the world主催「世界SDGs合同プレゼンテーション大会」 に予選を勝ち抜いた2チームが参加しました。

19日(日)に参加したのは、「Lake Inawashiro is No.1」チームです。

これまで取り組んできた猪苗代湖水環境保全活動を紹介しながら、世界の水環境を守る大切さをメッセージとして伝えました。

プレゼンテーションのあとには、ディスカッションセッションもあり、台湾やルーマニアの若者と「平和の砦を築くため、私たち若者にできること」というテーマで英語で話し合いました。

本校で行っている募金活動を紹介したり、若者でもSNSを使うことで、世界の人に発信できるという話で共感したりしました。また、本校の生徒からルーマニアの状況について質問すると、ウクライナと隣接しているので、避難してきている人もいるが、大きな心配はないという話を聞いて安心しました。世界の若者が協力することで、平和な世界を築くことができることを確認できた時間でした。

23日(木)には、「Revitalization of FUKUSHIMA」チームが出場し、福島の復興について発表しました。災害の備えの大切さや行動について具体的にプレゼンテーションしました。インドネシアの生徒は、スーパーフード「モリンガ」について、台湾の生徒はジェンダーについてプレゼンテーションしてくれました。

プレゼンテーションの後は、「自分たちの好きなもの」というテーマで交流しました。好きなアーティストや食べ物の紹介を通じて楽しく交流できました。

また、この日はクロージングセレモニーで、結果発表が行われました。511名の参加者の中、「Lake Inawashiro is No.1」が見事、3位に入賞しました! おめでとうございます!

JICA青年海外協力隊ベトナム派遣隊員(福島県出身)とのオンライン交流第4回

1月25日(水)今年度最後となりましたJICA青年海外協力隊でベトナムに派遣されている浅田隊員とのオンライン交流を行いました。

まずは、浅田隊員より前回の交流以降に行った活動を紹介していただきました。トイレのスリッパにマークをつける工夫では、使い方はわかっていても、定着が難しいことを教えていただきました。また、生徒たちの提案にもあった、エプロンシアターやマグネットシアターに挑戦してくださったお話では、ベトナムではエプロンやマグネットが見つからないという事実が。。。その代わりに紙やフェルトは入手しやすいということで、オリジナルの紙芝居やペープサート(紙人形)を作ったというお話でした。ただ、言葉の壁があり難しさも感じられたそうです。また、テト(旧正月)のお祭りで、けん玉やお手玉、輪投げなどの日本の文化も紹介し、大盛況だったそうです。生徒達の提案を実際に活動に取り入れてくださって、報告していただき、感激しました。

それとともに、浅田隊員からの「日本からでると、あるものも考え方も違う。現地の人と生活しながら、現地の人が必要としていることやできることを考えなければならない。」という言葉に深く考えさせられました。現地の協力隊員だからこその大変さとやりがいを感じました。

そのあと、生徒達からのたくさんの質問と交流をさせていただき、さらに、浅田隊員の幼稚園の園長先生の自宅やハノイの町並みを見せていただきました。旧正月中で人手が少ないとおっしゃっていましたが、都会的な町並みや歴史と文化を感じるお寺を見せていただき、まるでベトナムを旅しているような気がしました。

お忙しい中、生徒達のために発表の準備や町やお寺の紹介をしていただき、本当にありがとうございました。

第4回こおりやまSDGsアワード「地域貢献特別賞」をいただきました!!

令和5年2月8日、郡山市役所で「第4回こおりやまSDGsアワード」表彰式が行われ、本校の取組

『共生~Think globally,Act locally 2030年の世界について考え、行動しよう!「WITH(みんなと一緒に)」取り組むSDGs活動』

が評価され、地域貢献特別賞をいただきました。第1回目の学生の部に続き、団体としては2度目の受賞です。

これもひとえに、本校の教育活動を「一緒に(WITH)」支えてくださった、NPO・企業・官公庁・その他の団体、そしてPTAはじめ保護者の皆様、同窓生の皆様方のおかげです。ありがとうございました。

これからもあさか開成高校は、地域に開かれた学校として、地域と協働した学びを進めて参ります。

今後とも、ご支援、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

多様な人・自然の共生について考える~「山の学校・冬」第7回 第8回

山の学校冬のプログラムが12月9日(金)10日(土)、1月27日(金)18日(土)にそれぞれ、教員2名・生徒8名が参加して行われました。

金曜日は、学校で「働くとは」のワークショップをオンラインで行いました。

様々な場所、様々な職種で働く社会人のお話を聞くことができました。グループセッションでは、高校生から活発な質問や意見が出され、それぞれの立場で、新たな視点で「働くこと」について、考えることのできる貴重な時間となりました。

また、土曜日は、場所を環境創造センター「コミュタン福島」に移して行われ、午前中は、お隣にある「国立環境研究所」を見学させていただき、「3Dにっぽん」「3Dふくしま」「除去土壌や被災地域の研究」について、説明していただきました。見学者からは活発な質問があり、時間が足りないくらいでした。

「放射能の影響と11年の変遷~福島における自然資源の放射線汚染の推移」について、国立研究所・林誠二先生からの講義では、放射線やその影響についてくわしく知ることができました。さらに、山の学校校長の埼玉県環境科学国際センター研究所の大原利眞先生の「山の学校で気候変動を考える」講義では、早急に対策しなければならない気候危機について、理解を深めました。どちらの講義も活発な議論がなされ、内容の濃い時間となりました。

12月には、「労働組合」について、1月には「平和」について考えるワークショップがあり、さまざまな考えや意見の交換させるすばらしい学びの時間となりました。

 

 

震災の記憶と教訓を次の世代へ ~広島・倉敷・神戸・京都・大阪への研修旅行 その7 大阪明星高校との交流

12月23日(金)いよいよ4日目最終日、最後のプログラムは、大阪明星高校との交流です。大阪城の真田丸跡が学校の敷地内にある、私立の男子高校ということで、楽しみにしていました。お互いの学校の紹介のあと、「思い出そう 福島のこと」と題して、グループごとに、明星高校が福島を訪れたときの写真を見ながら、福島について話をしました。そのあと、「ふくしまクイズ」と「絵本きぼうのとり」の読み聞かせ交流です。また違った見方や考えを知り、学びが深まります。そして、「きぼうのとりメッセージカード」に福島への応援メッセージを書いてもらいました。

その後、福島県大阪事務所の藤田様から、福島の復興について、廃炉や農林水産物を取り巻く状況について、お話を伺いました。そして、最後に、福島と大阪の食の交流として、福島のおいしいブランド米「福笑い」と大阪湾でとれたイカナゴのくぎ煮を一緒にいただきました。おいしい交流にみんな笑顔。あらためて、「福島の食」「大阪の食」のおいしさを感じる交流となりました。

大阪明星高校の先生、そして交流してくださった生徒の皆様、福島県大阪事務所の皆様に御礼申し上げます。

 

 

【生徒の感想】

・1番心に残っているのは、「きぼうのとり」を読み終わったあとの感想で、明星高校の方が「自分はまだ大きな地震を経験したことがないので恐怖を感じた、対策をしておいた方が良いなと思った」とおっしゃっていたことです。私たちが伝えたいことがしっかり伝わっていると思いました。また、福島の風評被害についても検査をしっかりしている食材だけが世に出ていることを福島県大阪事務所のかたが伝えてくれていたので、少しでも福島のイメージが良い方向に変わっていたら良いと思いました。また、メッセージカードにも応援してくださるコメントを書いて下さったので復興に関わっていく世代として頑張りたいと思いました。(2年相樂)

・男子校とあって少し緊張しましたが、とてもフレンドリーでグループワークがしやすかったです。明星高校さんの福島の復興を知ろうとしている姿勢や真剣さに心を打たれました。絵本の感想を聞いたとき「心が繋がっているというところに共感を感じた。またじっくり読みたい」などの感想が聞けて嬉しかったです。(3年橋本)

・きぼうのとりの読み聞かせをしました。1人の生徒さんの感想は、「実際に福島に行って学んだことがまとめられていて理解が深まった。」もう1人の生徒さんは、「自助の役割が入っていると思う。ひらがなが多いから小さい子供もわかりやすいと思う。」などと言ってくれました。1人1人感じるものが違っていてこちらも新しい学びがありました。最後に、福島のお米「福笑い」&大阪湾で獲れる「いかなごのくぎ煮」をご馳走していただきました。おにぎりも作っていただきました。今回の交流で、福島と大阪の絆を感じました。(1年大塚)

・「思い出そう福島」のとき、福島のことをよく理解してくれており、夏の福島への研修もとても行きたい人が多かったという話を聞いて、こうやって福島をネットの情報だけではなく、しっかりと見た情報を理解してくれる人が増えればいいなと思った。また「きぼうのとり読み聞かせ」を通して大阪の人々は、「福島に早く復興して欲しい」とか「自分に何ができるのか」ということを考えてくれており、絵本を色々な人に広めることで東日本大震災についてもっと理解してもらえるのかなと考えた。最後に食べ物を使って交流することで、お互いの県の食物のいい所を知れて、その上、人々の絆を繋げることが出来ると感じた。(1年吉田)

・大阪事務所さんのお話の中で、「素晴らしい人の連鎖が続いて欲しい」と言う言葉が心に残りました。その言葉は、重みがあり、どんなかたちでもポジティブに受け入れられる言葉でとてもいいなと感じました。(2年鈴木)

震災の記憶と教訓を次の世代へ ~広島・倉敷・神戸・京都・大阪への研修旅行 その6 京都・池坊生け花で福島を発信

12月23日(金)最終日の午前は、池坊で生け花研修を行いました。この研修の目的は、生け花を通した交流と福島の復興・魅力を「花」で発信することです。私たちが選んだ花は、南相馬市小高区に移住し、花を栽培・販売する「hinataba(ヒナタバ)」さんの「ラナンキュラス」です。一輪だけでもときめくかわいらしさに、福島の魅力があふれています。「ふくしまの花を愛でる」素敵な逸品をお届けすることができました。華道家元池坊では、聖徳太子が創建した「六角堂」や「資料館」を見学させていただき、池坊や生花の歴史や起源について理解を深めることもできました。研修では、「生花(しょうか)」を体験させていただきました。いつもの「自由花」とは違った生け方に、とまどいや緊張の面持ちの生徒達でしたが、教えていただく中で華道の奥深さを感じました。さらに、福島の「ラナンキュラス」とともに福島の復興の思いを伝えさせていただき、飾っていただきました。

【生徒感想】

・普段部活で行っている自由花ではなく決まりに沿って花を生ける生花について、先生直々に生け方を教えていただき、とても貴重な経験ができました。生ける順番や場所にも細かな指定があり、自由花では経験できないものだったので、とても興味深く、もっと華道についての学びを深めたいと思いました。なかなか訪れることのできない池坊御家元に行き、丁寧な指導が受けられて本当に楽しかったですし、より一層普段のお花の稽古に力を入れていきたいと思いました。(1年阿部)

郡山市の「オンラインでホストタウン・都市間交流」に参加しています

今年度、郡山市で企画されたオランダ・ハンガリーとのオンライン交流に本校生徒が参加しています。

これまで、2回参加させていただきました。

10月25日(火)オンラインでオランダ料理教室「フルーンテスープを作ろう」では、本校生徒11名が参加し、オランダ在住のマリアン カイス アーンラード氏 からオランダの伝統的な野菜スープ「フルーンテスープ」の作り方を学びました。オランダの指ぬきを見せていただいたり、折り紙作品をお互いに紹介したりと、料理だけでなく、文化の交流もさせていただき、おいしく楽しい時間となりました。

(参加した生徒の感想)

・日本の野菜とオランダの野菜の違いが少し知ることができて、とても嬉しかった!また、苦手な野菜が入っていても、とても美味しく食べることができたため、新しい発見があった!今度、家で自分で作り、家族みんなに振る舞いたいなと思った。またやりたいです!本当に今日はありがとうございました!!(2年)

・日本とは違った味付けでとても新鮮な味でした。またとても美味しく簡単に作れたのでお家で作ってみたいと思いました。前回オランダクッキーづくりの国際理解講座を受け、その時もオランダについて色々と学ぶことがありましたが、今回も新たに、ファン・ドールンさんについてやブルメン市と郡山の関係性についても知れて良かったです。今度スマイルフードプロジェクトで自分の作ったスープについて発表してくるので、今回学んだことも活かしていければいいなと思います。(3年)

・今回のイベントに参加して食べたことのない味の料理を食べることができて良い経験になったと思う。調理方法がとても簡単だったので家でも作ってみたい。海外と日本でお土産で買う物が違うということを初めて知った。またこのような機会があったら積極的に参加してみたい。(1年)

11月18日(金)ハンガリーオンライン交流「書道で自分の名前を書いてみよう」では、本校生徒10名とハンガリーから本校に来ていた留学生のリリーも参加し、ハンガリーの高校生が海老根和紙の短冊にそれぞれの名前にちなんだ漢字を筆ペンで書くのをサポートしました。ハンガリーの生徒とペアになって行う活動は、発見と感動がいっぱいでした。書道だけでなく、フリートークの時間もあり、楽しい時間を過ごすことができました。

(参加した生徒の感想)

・書道もハンガリー語を使いながら教える事ができました。初めはお互い緊張していたけれど話していくうちに打ち解けられたのでよかったです。また、ハンガリーの方々と色々な事をお話しできました。書道を通して交流ができてとても良い経験になりました。(2年)

・言語が違うからこそ伝えるということが難しくてどれだけ大切かということを学んだ。一緒に活動できて良かった。(2年)

・言葉が通じなくてきちんと教えることができるのか不安だったけれど、ハンガリーの子が優しく接して下さったので安心して教えることが出来ました。また、教えたあとに話す時間があってその時にハンガリーの子とたくさん触れ合うことが出来ました。そして日本語が上手だったのがビックリしました。最後に楽しかったと言って貰えて嬉しかったです。なかなか外国の方と触れ合う機会がないので大変良い機会になりました。(2年)

・ジェスチャーなどを通して習字を教えられました。交流を通して親交を深めることができたのでとてもよい経験になりました。とても面白く、相手国の人も日本語がとてもうまかったので驚きました。(1年)

郡山市の「オンラインでホストタウン・都市間交流」についての詳しい記事は→https://www.city.koriyama.lg.jp/soshiki/45/53060.html

震災の記憶と教訓を次の世代へ ~広島・倉敷・神戸・京都・大阪への研修旅行 その5 京都光華高校との交流

3日目 12月22日(木)午後のプログラムは、京都光華高校との交流活動です。8月に一度、ホープツーリズムで来県した時に交流させていただいた御礼も込めて、学校を訪問させていただきました。

京都市の中心部にある美しい校舎に生徒達のテンションも上がります。さらに、明るい笑顔で迎えていただき、生徒達の表情も自然とほころびます。今回の参加者にははじめて交流する生徒も多かったため、両校の学校紹介からはじめ、グループワークでは「ito」というカードゲームで仲を深めます。ゲームで場があたたまったところで、グループに分かれて、学校案内をしていただきました。美しい校舎と充実した設備に目を丸くする生徒達。そのあと、全員戻ってきたところで、本校代表生徒による「ふくしまクイズ」をしました。ふくしまの魅力、そして、風評被害の問題まで出題しました。みな楽しく、真剣に取り組んでくれて、発表した生徒も嬉しかったようです。続いて、京都光華高校からは、伝統文化和歌「披講」の披露。始まったとたん、空気感が変わり、張りのある声と響きに感動しました。

最後は、「きぼうのとり」読み聞かせワークショップ。各グループごとに「きぼうのとり」の絵本を朗読し、みんなで意見を交流させました。そのあと、メッセージカードに「ふくしま」と「きぼうのとり」を自由にデコレーションしてもらい、「ふくしまへのメッセージ」を書いてもらいました。

「きぼうのとり」がふくしまと京都をつないでくれました。夏にお預かりした「きぼうのとりエコバッグ」を完成させて、お届けすることもできました。さらに、本校オリジナルの「ふくしまSDGsクッキー」「しんせい山のカレー」でふくしまの復興と魅力もお届けできたと思います。

 京都光華高校のみなさま、本当にありがとうございました。

【生徒の感想】

・放射線検査を知らない人がたくさんいて驚きました。福島の人たちは全員知ってると言ってもいいぐらいですが、福島から離れたところは知らない人がたくさんいるんだなと感じました。ですが、みんな福島の食べ物を偏見で買わなかったり食べなかったりしていないので嬉しかったです。学校案内やカードゲームで仲良くなれました。絵本の読み聞かせも真剣に聞いてくれて感想も「福島のことをもっと知れた気がした。」と言ってくれて、読んでよかったと思いました。(2年佐藤)

・京都光華高校との交流をして、高校の違いや、京都光華高校の良さを知ることで、改めてあさか開成の良さも再認識することが出来た。「和歌の披講」を生で聞くことができ、新鮮で感動的な体験となった。「絵本きぼうのとり」を使って東日本大震災について交流することで、お互い震災について、理解を深めることができた。その際、京都の高校の人は福島の食物を危険だと思っておらず、風評被害が起こっていなかったことを知った。(1年吉田)

震災の記憶と教訓を次の世代へ ~広島・倉敷・神戸・京都・大阪への研修旅行 その4 語り継ぐ「1.17希望の架け橋」との交流と阪神淡路大震災

2日目 12月21日(水)の最後のプログラムは、「1.17希望の架け橋」様との交流です。「1.17希望の架け橋」様は、阪神淡路大震災を知らない若い世代(10代から20代)が語り部活動などを行っているグループです。

 中通りに位置する本校に通学する生徒の多くは、東日本大震災の津波の被害を受けていません。また、震災から11年以上経過し、当時小学入学前だった生徒にとって、震災はどこか他人事で遠くの出来事に感じることも多いようです。そのような中で語り部活動を行う際、「直接体験していないし、記憶もないのに語ってよいものか」という葛藤を感じる生徒も少なからずおります。そこで、「1.17希望の架け橋」様が、「震災を知らない」「若い世代」が「語り部活動」を行っていることを知り、この交流が「震災を伝えるとはどういうことか」考えるきっかけとなってほしいと願い企画しました。

代表の藤原様はじめ4名の若いゲストに、生徒達は興味津々でしたが、活動内容や活動を始めるきっかけ、その思いを聞いていくうちに、尊敬のまなざしに変わっていきました。ゲストの中には、高校3年生もおり、自分たちと変わらない世代が、信念をもって語り伝える活動をしている姿に大きな刺激を受けたようでした。

交流の後、1月17日に神戸市で行われる「1.17のつどい」で設置される紙灯籠を書かせていただきました。「つなげよう」や「Help each other」など思いを込めたメッセージで絆を深めることができました。1.17は、福島から思いを送りたいと思います。交流させていただき、本当にありがとうございました。

さらに翌日は、阪神淡路大震災について、フィールドワークや見学をすることで、理解を深めました。「災害」はいつやってくるのかわからないものであり、過去の災害を教訓として「語り継ぐ」ことの必要性や「減災」「防災」の取組の必要性を強く感じました。

【生徒の感想】

・歳が近いかたが伝承をしようと活動されている姿が私たちにとって先輩のような存在でとてもすごいと思いました。「小学生や中学生は震災を経験していない同士だからこそ、話を聞いてくれる」という言葉が印象に残っています。「聞いた話を大事なところをピックアップし、インパクトを持たせながらお話をされている」と言っていて、私も意識しながら機会がある時は話したいと思いました。また、風評被害についても「神戸の人は支援したいという気持ちのほうが強いと思う。」とおっしゃっていて凄く嬉しいことだと思いました。(2年相樂)

・1.17希望の架け橋に中学生から参加している方もいるということを聞き私もそのような行動力が必要なのだと思った。また、さまざまな県のからも集まり団体に参加している方もいることが分かった。若者が自ら発信して次世代に伝える大切さを改めて知ることができた。(2年丹治)

・若いのに「風化させない」と強い気持ちで組織を作り活動していて行動力がすごいと思いました。これからは避難持ち出し袋に小銭を入れようと思いました。より震災について知ってもらうために「インパクト」を持たせることを工夫していることが分かりました。(2年室井)

・同年代の語り人と交流したのは初めてだったので、とても新鮮で面白かったです。みんな楽しそうに真剣に取り組んでいたので、本当に伝えたいという意思が伝わってきました。参考にすると共に、私たちも負けてられないな、と思いました。(2年渡邊)