あさか開成 校長雑感

校長より

学校評議員会

先日2月19日(水)、学校評議員会が開催されました。

まず、今年1年間の各部・各学年の反省、学校経営の成果と課題について、評議員の方々に聞いていただきました。評議員の方々は、事前に配布していた評価アンケート集計結果、生徒、保護者の自由記述にもしっかりと目をとおしていただいており、貴重なご意見をいただきました。主なご意見としては、次のようなものがありました。

  • 特色のある学校なので、より一層学校PRをして欲しい。
  • 部活動が強くなってきているのは良いが、働き方改革との整合性を取って欲しい。
  • 進路に関して、具体的なことを挙げて、低学年からの指導をして欲しい。
  • 生徒、保護者の声を、次年度の学校運営に活かせるようにして欲しい。

生徒、保護者の声であがった課題について、各部・各学年でも修正を検討し、今からでもできることはすぐに実施しております。その一つが、低学年からの進路指導です。現在、1学年と進路指導部が協力して、「第1学年進路相談週間」を、二者面談、三者面談のかたちで実施しているところです。専門家である教員ですら、現在の入試制度の複雑さにはまいっているところがあります。全体では、なかなか聞きにくいことも、個別に相談する機会があれば質問しやすくなります。先日、進路指導部で、進路の先生と生徒の二者面談の相談の様子を見かけました。大学、学部の様子、入試の形態だけでなく、本校の先輩がやっていた勉強法まで話が及んでいました。

すべての声を実現できるわけではないですが、できるものから実施していきたいと考えております。

保護者のみなさま、地域の皆さまには、より一層のご指導、ご協力をお願いします。

登校日

卒業式まで、あと十日あまりとなってきました。

3年生のみなさん、新天地での生活の準備、運転免許取得など、次のステージに向けての準備は進んでいるでしょうか。

明日は3年生の登校日となっています。登校は通常どおりです。表彰式、卒業式の準備もありますので、休まず登校をしてください。

さて、本日2月19日より、啓蟄までのあいだは、雨水と呼ばれる時期です。

昨日は、今季初の本格的な積雪と思われるくらいに雪が降りましたが、今年は本当に暖かく、車の屋根やボンネットにうっすらと積もった程度で終わってしまいました。

雨水の時期は、降る雪が雨へと変わり、雪解けが始まる頃と言われています。従来、この時期、この東北の地では「春」という季節をなかなか実感として感じることはできません。しかし、今年は、この雨水の時期をあらわす「土脉潤起(つちのしょううるおいおこる」「霞始靆(かすみはじめてたなびく)」「草木萌動(そうもくめばえいずる)」が、ここでも実感できるくらいの暖冬となっています。

あらゆる生物が躍動する春が、間近となってきました。3年生のみなさんは、新たな生活に向けて、心躍るような期待感と、まだ経験がないものに対する不安、恐れが入り交じった状態ではないでしょうか。でも、3年前を思い出してください。同じように、期待と不安で胸いっぱいだった入学式から、はや3年、その不安を乗り越えてきました。「案ずるより産むが易し」です。

You never know what you can do till you try.

 

(昨日の雪の様子、校長室より)

前期試験、倍率決定

昨日2月17日の正午に、出願先変更が締め切られ、前期試験の最終志願者数が決定しました。

本校は、募集定員200名に対して、232名の志願者がおり、全体での倍率は1.16倍となりました。入試制度が変更されたので、昨年と単純に比較することはできないが、昨年のⅡ期の最終志願者数は236名なので4名の減となります。

どの地区でも同様ですが、都市部普通科の高校の人気が高くなっている反面、加速度的な生徒減少の影響で、専門学科の高校を中心に、都市部高校でも定員割れが起き始めている状況です。進学傾向が強く、高校までは専門的な教育ではなく、一般的な教育を求める傾向が強くなっているかもしれません。

このような状況で、各高校では、より一層の特色化が求められることになるではないかと考えています。

「不易流行」という言葉があります。

この言葉は、俳聖、松尾芭蕉が『奥の細道』の道中で、宇宙を静観した経験を礎として、旅の中で見いだした蕉風俳諧の根本理念です。この理念は、「千歳不易」の不易と「一時流行」の流行が一句の中に統一されて存在することを理想としたことから誕生したものです。

「不易」は「伝統」という言葉で表すことができるかもしれません。そして、「流行」は「革新」、「イノベーション」という言葉が当てはまるかもしれません。

どのように「革新」を生み出していくか、知恵・アイデアで勝負するしかないと考えています。

研究授業

昨日2月17日、本校で、高教研音楽部会県南支部の研究大会が開催されました。

2校時目には、本校矢野教諭による研究授業、そして、3校時目には、研究協議が行われました。年度末の多忙の中、音楽部会県南支部長の須賀川高等学校の森下校長、県教育センターの音楽担当武山指導主事も来校し、研究授業と研究協議に加わっていただきました。

非常に工夫された授業であったと感服しました。題材は、日本歌曲の「この道」です。私も知っている曲で一安心をしたが、授業の内容が非常に深いものでした。本時のねらいは、「歌詞が表す情景や心情と音楽の関わりを理解して表現を工夫する」というもので、スモールステップであらわすと、①歌詞を解釈する、②解釈と音楽の関係を考える、③それを表現する、ということになると考えます。①では、歌詞に出てくるモノの色、その色があらわすイメージ、そして、視線の動き、そして、歌詞で描かれている心情などを、個人、グループで考察をしていきました。②では、情景や心情と強弱などの曲想との関わり、一番から四番の「ああ、そうだよ」を、心情を考えながら、間や速度を工夫し、どのように表現するかを、グループ毎に考え、③の、まとまったグループから、実際の表現に移ろうとした瞬間に終了となってしまいました。生徒たちが考えた「この道」が聴けなかったは残念でしたが、非常に面白い授業でした。

研究協議では、先生方のいろいろな取り組み、アイデアが出されました。例を挙げると、「この道」の色は「白」だが、「もし、黄色だったら、どんな歌い方になるだろう」と問い掛けてみるのもどうかというものでした。

今回の授業は、アクティブラーニングに基づく授業づくりでした。音楽は専門外でありますが、非常に参考になり、楽しい授業でした。

最後に、1年3組のみなさん、ありがとうございました。

前期選抜

前期選抜の出願が昨日の正午に締め切られ、各高校の出願先変更前の出願者数が決まりました。本日より17日(月)まで、1回に限り出願先の変更が認められており、最終的な前期選抜の出願者数の確定は17日となります。

本校への出願者数は、現在のところ230名です。新たな入試ですので、昨年と比較することができないのですが、学力試験を課されるということで、昨年Ⅱ期との比較をすると、出願者数で9名の減となりました。

各中学校での説明会でもお話ししましたが、新たな入試制度のもと、受験生である現在の中学3年生は見通しが効かない中で、努力を強いられており、多くの不安があることだろうと思っています。まだ最終的な確定ではないですが、ここで、一つでも数字がでたということは、その不安を少しでも和らげる効果があるではないかと思っています。

1ヶ月を切りましたが、「まだ1ヶ月前」と考えるか、「もう1ヶ月前」と考えるかでは、大きな違いが生じます。時間は、人間に平等に与えられていますが、意識の有り様で、その長さが変わってきます。今こそ、じっくりと取り組むべき時ではないでしょうか。

頑張れ、受験生。