News&Topics

震災の記憶と教訓を次の世代へ ~広島・倉敷・神戸・京都・大阪への研修旅行 その4 語り継ぐ「1.17希望の架け橋」との交流と阪神淡路大震災

2日目 12月21日(水)の最後のプログラムは、「1.17希望の架け橋」様との交流です。「1.17希望の架け橋」様は、阪神淡路大震災を知らない若い世代(10代から20代)が語り部活動などを行っているグループです。

 中通りに位置する本校に通学する生徒の多くは、東日本大震災の津波の被害を受けていません。また、震災から11年以上経過し、当時小学入学前だった生徒にとって、震災はどこか他人事で遠くの出来事に感じることも多いようです。そのような中で語り部活動を行う際、「直接体験していないし、記憶もないのに語ってよいものか」という葛藤を感じる生徒も少なからずおります。そこで、「1.17希望の架け橋」様が、「震災を知らない」「若い世代」が「語り部活動」を行っていることを知り、この交流が「震災を伝えるとはどういうことか」考えるきっかけとなってほしいと願い企画しました。

代表の藤原様はじめ4名の若いゲストに、生徒達は興味津々でしたが、活動内容や活動を始めるきっかけ、その思いを聞いていくうちに、尊敬のまなざしに変わっていきました。ゲストの中には、高校3年生もおり、自分たちと変わらない世代が、信念をもって語り伝える活動をしている姿に大きな刺激を受けたようでした。

交流の後、1月17日に神戸市で行われる「1.17のつどい」で設置される紙灯籠を書かせていただきました。「つなげよう」や「Help each other」など思いを込めたメッセージで絆を深めることができました。1.17は、福島から思いを送りたいと思います。交流させていただき、本当にありがとうございました。

さらに翌日は、阪神淡路大震災について、フィールドワークや見学をすることで、理解を深めました。「災害」はいつやってくるのかわからないものであり、過去の災害を教訓として「語り継ぐ」ことの必要性や「減災」「防災」の取組の必要性を強く感じました。

【生徒の感想】

・歳が近いかたが伝承をしようと活動されている姿が私たちにとって先輩のような存在でとてもすごいと思いました。「小学生や中学生は震災を経験していない同士だからこそ、話を聞いてくれる」という言葉が印象に残っています。「聞いた話を大事なところをピックアップし、インパクトを持たせながらお話をされている」と言っていて、私も意識しながら機会がある時は話したいと思いました。また、風評被害についても「神戸の人は支援したいという気持ちのほうが強いと思う。」とおっしゃっていて凄く嬉しいことだと思いました。(2年相樂)

・1.17希望の架け橋に中学生から参加している方もいるということを聞き私もそのような行動力が必要なのだと思った。また、さまざまな県のからも集まり団体に参加している方もいることが分かった。若者が自ら発信して次世代に伝える大切さを改めて知ることができた。(2年丹治)

・若いのに「風化させない」と強い気持ちで組織を作り活動していて行動力がすごいと思いました。これからは避難持ち出し袋に小銭を入れようと思いました。より震災について知ってもらうために「インパクト」を持たせることを工夫していることが分かりました。(2年室井)

・同年代の語り人と交流したのは初めてだったので、とても新鮮で面白かったです。みんな楽しそうに真剣に取り組んでいたので、本当に伝えたいという意思が伝わってきました。参考にすると共に、私たちも負けてられないな、と思いました。(2年渡邊)