あさか開成 校長雑感

研究授業週間について

大阪で発生した地震で、登校中の児童が倒れてきたブロック塀の下敷きになり亡くなるという痛ましい事故が起きてしまいました。登下校中の安全確保について、ご家庭においても再度確認をお願いします。

さて、今週1週間、本校では研究授業週間ということで、互見授業を実施しています。

互見授業とは、教員が通常の授業を公開し、相互に参観して刺激を受け合うとともに、その後の意見交換を行うことをとおして、授業の実践力を磨き、今後の教科指導の向上を目指すものです。同教科ばかりでなく、異教科を観ることにより、それぞれの教科指導の良さを自己の授業にも取り入れることができるというメリットもあります。

私も、この1週間は、転入された先生方の授業を中心に授業を観させていただきました。

改めて授業を観ると、授業づくりの楽しさ、難しさが見えてきます。私も、授業の導入には、苦しんだことを覚えています。どのように本時の内容に近づくために、生徒に驚きや疑問点を与えるいくか。生徒の身近に感じる話題を挙げながら、興味関心を高めようと努力しました。そして、授業の展開部分ですが、教師自身が熱を持って行っている授業は、外から見ると良い授業のように見えてしまいますが、生徒の学習状況はどうなっているかをしっかりと考えなければいけません。生徒が常に主体的に授業に参加し、教師とともに考えを巡らせているかが問題です。私の経験では、すらすらと流れるような授業はあまり生徒に影響を与えず、少し戸惑った位の方が、生徒は「なぜ先生は迷っているのだろうか」と思いを巡らし、授業内容をよく理解しようとしていたことを覚えています。生徒に「歴史の楽しさが分かってきました」と言われた時が、一番やりがいを感じました。

今の先生方は、導入、教材にも気を遣いながら、授業づくりをしているようです。しかし、授業とは、教材を使用しながら、生徒の資質・能力を伸ばしていくもので、教科書の内容のみを教えるものではありません。どのような力を伸ばしたいのかがはっきりと分かる授業を目指し、高みを目指して欲しいと思います。