あさか開成 校長雑感

2019年9月の記事一覧

前期、終了

本日で前期も終了しました。明日は創立記念日です。

前期を振り返りますと、皆さんの頑張った姿が目に浮かびます。

やはり、今年の前期のメインイベントは、凛優祭でしょう。工夫を凝らしたクラス企画、そして、文化部の発表がありました。特に、ステージ発表の質の高さには驚きました。保護者の出店も最高でした。学校全体が盛り上がった凛優祭だったと思います。

そして、今年度のインターハイでは、多くの部が県大会に出場を果たし活躍をいたしました。特に、女子バレー部の3位は見事なものです。あと一歩と東北大会への出場を逃したものの、日頃の練習の成果を出し切れた大会だったと思っております。

また、文化部でも多くの生徒が活躍しました。まず、佐藤和世さんは、2年連続、全国高等学校総合文化祭に参加し、全国の高校生との交流を深める機会を持ちました。そして、演劇部も、各地で『SHIROCK』を公演し、人権について問いかけてくれました。よさこい部のうねめまつり踊り流しにおける五年連続大賞受賞、そして、フラタヒチアンダンス同好会のフラダンス甲子園総合第1位と、輝かしい成績を残してくれました。

また、今年も、多くの生徒が国内外の研修・セミナーに参加しました。前期段階で、海外研修の参加者55名、国内研修の参加者が48名と聞いております。特に今年は、大型の海外研修が7月、8月に開催されました。7月のオーストラリア研修には23名、8月のベラルーシ研修には10名、韓国訪問には16名の生徒が参加しました。それぞれの研修が充実したものであったと聞いております。現在、最後のまとめの時期です。先日は、オーストラリア研修に行った生徒が、校外でのゴミ拾いをしていました。まとめの調査研究の一つだそうです。国内外の研修に行ったみなさん、11月の発表会を楽しみに待っておりますので、最後のまとめを頑張ってください。

そして、今年度もボランティア活動も盛んに行われました。5月の子どもまつりから始まり、夏休みは多数の生徒がボランティアに参加しました。

後期に向けて、皆さんにお願いがあります。それは、前期をしっかりと振り返って欲しいと言うことです。反省なきところに、進歩はありません。できたもの、できなかったものには、必ず原因があります。その原因を突き止め、少しでも改善していく努力が必要です。

実りの秋を迎えるためにも反省をしていただきたいと考えております。特に、3年生は、結果を求められる時期がきています。自分自身を信じて、自己の進路をしっかりと切り拓いてください。

ラグビーワールドカップで考える

スポーツ観戦をすることが、私のささやかな趣味のひとつです。

野球、サッカー、ラグビーなどは良く観に行きました。と言っても、震災後は、ほとんど観に行くことができなくなったので、ここ8年はご無沙汰しております。中でも、サッカーは大好きです。かなり前ですが、鹿島とマンUの試合には感動しました。ラグビーは、サントリー、ヤマハ等のファンです。ごりごりとフォワードが押し込んでくるスタイルが好きです。今回のワールドカップを観て、月並みですが、試合の質の高さに感動しています。今まで観ていた試合は何だったのだろうと思うくらい、素晴らしい試合が続いています。

さて、日本と対戦したアイルランドのラグビーチームについて、どれほど私たちは知っているでしょうか。

アイルランドと言えば、本校の前ALTのジェイソンの母国です。もっと、ラグビーチームについて、聞いておけば良かったと思っています。

まず、アイルランドという島が、アイルランド共和国と北アイルランド(イギリス領)に分離していることを知っているでしょうか。同じ民族が南北に分かれているのです。そして、200年近くも対立した歴史を繰り返してきたのです。現在、イギリスのEU離脱が「合意なき離脱」になることにより、対立が激化するのではないかと言われていることを知っている人も多いかと思います。

この南北に対立するアイルランドで、ラグビーだけは、南北の国に関係なく、統一チームができているのです。これはサッカーチームにもないことなのです。

日本戦の前に流れた歌は、アイルランド共和国の国歌でも北アイルランド(イギリス領)の歌でもありませんでした。特別に作られた「アイルランズ・コール」という歌です。歌詞にはアイルランド分断の歴史は一切出てきません。

スポーツが、国同士の対立を乗り越える。なんと素晴らしい話ではないですか。

韓国研修、解散

ラグビーワールドカップ、アイルランド戦での日本の劇的な勝利。4年前の南アフリカへの勝利は夢ではなかったことを証明してくれました。やったぞ、日本。

勝利に歓喜しながら、学校に向かいました。 そうです。本日は、韓国研修の帰国日となっています。

ホームステイ、そして、数々のミッション、この韓国研修は積極性が試されたものとなりました。4名の生徒の満足感は、本日の写真からも想像できます。この研修が、4名の生徒にとって、十分満足のいくものだったのでしょう。ご苦労様でした。

夜の7時45分、猪俣先生、生徒の家族とともに生徒を出迎えました。そして、簡単な解散式を行いました。解散式では、ホストマザーにとても親切にしてもらい、お別れの時涙が止まりませんでしたなど、簡単な感想を聞きました。

しかし、本日で研修が終わったわけではありません。今後は事後研修です。

しっかりとまとめを行ってくださいと言いたいところですが、本日は、家族と夕食を囲みながら、ゆっくりとしてください。そして、しっかり休んで、疲れをとってください。

オーストラリア研修のその後

昨日は大変うれしいことがありました。

放課後、校内を巡回していると、外からゴミ袋を持った1年生の生徒数名が学校に戻ってくるところでした。

「どうした」と声を開けると、「調査研究の一環です」と返事が返ってきました。詳しく話を聞いてみると、オーストラリア研修で環境問題、特にプラスティックゴミについて研究をしていて、実際に街中にどのくらいゴミが落ちているかを確認しようとゴミ拾いをしてきたということでした。学校の周りを1周回っただけで、こんなにゴミを拾うことができましたと嘆いていました。今後は、アンケートをとり、同級生が、いま、どのような意識を持っているのかを調査するそうです。

オーストラリアに行ったのが7月。2ヶ月以上たった今でも、研修が続いていたのです。

常々、知を自己の所有物にするのではなく、社会へ還元しようとする精神を育みたいと思ってきました。自己の研究を机上のみで終結させてはいけません。より伸ばし、深め、拡大させ、発展させ、実際の社会へ落とし込む作業が必要なのです。この調査研究活動が、単なる数字的な調査研究に終わらず、今後、周りの生徒たちに波及する提言、行動になることを期待します。そして、その影響された生徒たちが、どのような行動をとるのかも楽しみになってきました。

今年は、韓国訪問に16名、ベラルーシ研修に10名の生徒が行きました。こちらの研修者からも、社会に還元するようなアクションが出てくることを願っています。

国連では、16歳の少女グレタ・トゥーンベリさんの地球温暖化に対する訴えがあり、世界中の若者がムーブメントを起こしています。

子どもたちには、まだ、未来への選択権が与えられていません。その子どもたちが、大人に、未来に対して、絶望していることに、大きな危機感を抱いています。

環境問題、この問題の根源は何なのでしょうか。

私は、知は希望だと考えます。しかし、現在、知の力が失われつつあります。一方に飛躍的に進む物理的な力、他方に人間に対する無力、この2つの対立によって、本来希望をもたらすべき知が死にかかっているのです。現代の社会は、科学技術によって規定されており、現実的な危機は知と深く関わっています。今、知の行為、そのものに反省が求められています。知を克服するためには知は必要なのですが、現在、知には、それ以上の理想像、絶対像が求められています。それは、知っているというレベルの知でなく、相互理解や相互コミュニケーションのための知ではないかと思っています。知ることが理解や了解につながり、理解や了解が、ともに生きることにつながると考えます。それは、完璧な意味での「よく」生きるではないかもしれないけど、ともに生きることができる「よりよく」生きることになるではないかと考えます。

秋本番

『暑さ寒さも彼岸まで』の言葉どおり、朝晩はすっかり寒くなり、秋本番となってきました。

韓国研修も本日が4日目。今回の研修の最大の行事であるB&Sです。現地の大学生とともに、どのような場所を探索するのかが楽しみです。秋のソウル路を楽しんでください。

これからは日増しに寒さが増していきます。個人的な意見ですが、東北に住んでいると、秋という季節が非常に短いように感じてなりません。秋という季節感、ちょうど良い気温を楽しむという時期が非常に短いように感じています。寒いのは苦手です。

さて、9月も終わり、来週からは10月に入ります。

10月1日は創立記念日で休みとなりますが、2日は、後期始業式、そして衣替えとなります。基本的には、冬服、女子はリボン着用となります。はじめが肝心ですので、しっかりとした服装で登校をお願いします。そして、以前にも書きましたが、今後は日の入りが早くなってきます。早め早めの自転車での点灯をお願いします。

最後になりますが、3年生は進学の推薦関係の受験本番となってきます。現在のところ、就職関係、そして秋田大学を含めたAO入試等、嬉しい報告がたくさんありました。努力を重ね、栄冠を勝ち取ってください。

がんばれ、3年生。You can do it.

つなぐ、つながる

韓国研修も3日目、無事研修が進んでいるようです。ホームステイも問題ないようで、夜、市内を案内していただいた生徒もいるようです。いよいよ、明日はB&Sです。現地大学生との交流を楽しんでください。

さて、桃見台公民館より、御礼の手紙をいただいた。

毎年ですが、桃見台公民館には、生徒たちが大変お世話になっています。今年も、30名を超える生徒たちが、ボランティアスタッフとして、夏休みを中心とした桃見台公民館主催の青少年講座のお手伝いに行きました。

本校は、座学による日々の学習の積み重ねとともに、いやそれ以上に、体験による気付きを重視している学校でもあります。つまり、教科書に書いてある定型的な問いではなく、実生活の中で生じる「摩擦」、感じる「差異」に敏感に反応し、そのことに課題意識を持ち、現在の自分に何ができるかを考え、行動することを重視しています。このことは、自己と社会の結びつき、つながりや役割を考え、新たな自己を発見する作業でもあります。そのため、本校では国内外の研修とともに、ボランティア活動も非常に重視しています。昨年度のボランティア参加者数は、延べ人数で600名を超えています。

御礼の文書内にも、「最初は不安そうな生徒さんたちもいましたが、活動が始まると自分から積極的に子どもたちに声を掛け、一緒に活動し、最後はすっかり仲良しになっていました。」とあるように、誰もが最初から積極的に行動できるわけではありません。一声を掛けるという作業がどれだけ大きな作業かは、大人でもわかると思います。それを支えてくださる職員の方々の温かなまなざしにより、第一歩が踏み出せているではないかといつも感じています。

桃見台公民館には、毎年、生徒たちを社会と「つなぐ」役割をしていただき、大変感謝をしております。

大変ありがとうございます。

作ってきたもの、作っていくもの

『共存 作ってきたもの、作っていくもの』

この言葉は、今年度の総合的な学習の時間の国際部の学校共通テーマです。

部活動にたとえれば、それは何だろうと考えました。

部活動は、楽しかったことよりも、辛かった方がずっと多いはずです。でも、自分を信じ、仲間を信じ、一緒になって何かを乗り越える瞬間の喜びは、何物にもかえることができません。そんな素晴らしさが部活動にはあります。

そんな真の意味での喜びを得ることができるものが、部活動ではないかと考えます。

 剣道部は、21日(土)、22日(日)と、西部体育館で行われた高等学校新人体育大会県南地区大会に臨みました。

現在の剣道部の部員数は、男子が4名、女子が8名の12人です。全盛期と比べれば、数的には少なくなってきました。特に、男子は4名という少数です。しかし、団体が組めなかった平成29年度を考えれば大きな進歩です。生徒たちには、万全な状態を与えてやりたいと思うのは親心です。しかし、男子剣道部は、少ないこと、足りないことを憂いるよりも、今できることの喜びを感じ、ずっと前向きに試合をします。インターハイ地区大会、県大会とそんな戦い方をし、私も全力で応援しました。今大会でも、足りない一人を全体でカバーしようとする試合を見せてくれました。そして、女子も2回戦で白河高校に敗退するものの、気持ちを折ることなく、敗者戦に全勝しました。男女とも、気持ちの入った、良い試合を見せてもらうことができました。

最終的には、男子はベスト8、女子が5位(シード権獲得)となり、県大会出場を決めました。県大会でのより一層の飛躍を期待します。

頑張れ、剣道部。

韓国研修へ出発

本日24日(火)、12時50分、2019年度あさか開成国際交流基金海外派遣事業韓国研修へ4名の生徒が出発しました。

台風17号がとても心配でしたが、天候も回復し、研修日和となりました。天気予報を見ても今週は大きな天候の崩れもないようですので、屋外の研修も安心です。気温も最高気温が25度を下回っているので、前回の夏休み中の韓国訪問よりもずっと過ごしやすいと思います。秋の韓国ソウルを楽しんでください。

本日は韓国ソウルへの移動が大きな目的となっています。明日よりは、今回の研修の大きな目的であるホームステイとなります。ゲストという意識は捨て、家族の一員となり、積極的にコミュニケーションを楽しむことが大切です。また、家族内の役割もしっかりとこなしましょう。

また、今回の研修ではいくつかのミッションも出ております。韓国に来ている外国人旅行客へ積極的に会話をすることもその一つです。前回の韓国訪問で会ったスペイン人は、日本と韓国をセットで旅行をしているということでした。つまり、欧米人から見れば、日本と韓国は同じ文化を持つ国、地域として考えられている訳です。韓国人から見た日本、韓国に旅行に来ている外国人から見た日本がどのようなものなのかをしっかりと探りましょう。

私の分まで韓国を楽しんできてください。

新生徒会役員、決まる

20日(金)、7校時目、第1体育館において生徒会役員立候補者による立会演説会、その後、各クラスでの投票、そして、放課後は開票作業が行われました。

今回の生徒会役員選挙は信任投票でしたがすべての立候補者が信任されました。新生徒会役員の任期は、令和元年度後期から令和2年度前期までとなります。

来年は、いよいよオリンピック・パラリンピックイヤーとなります。東京オリンピック・パラリンピック教育推進校である本校では、それぞれの開催に合わせカウントダウンをしながら、オリンピック、パラリンピックに関係するような取り組みができればと思っております。生徒会本部からも企画立案をお願いしたいと思います。また、従来からのスポーツ大会、校内文化祭等の生徒会行事についても、計画的かつ継続的な活動することを期待したいと思います。

今回信任された生徒会役員の生徒たちは次のとおりです。

 会 長 遠藤 颯人

 副会長 吉田 光輝

  〃  人見 綾音

 書 記 矢内 聖也

  〃  今野 美洸(みひろ)

 会 計 渡辺 夏樹

  〃  大内 綾乃

会長の遠藤くんからは「いろいろな行事を、より活発なものとしたい。今年のスポーツ大会、公開文化祭での先輩方の活躍をみて、是非とも、その中心で、各種行事をつくりあげていきたいという気持ちが強くなった。生徒会発展のために全力を傾けますので、よろしくお願いします」と抱負が述べられました。遠藤くんは、前回の副会長でした。今までの経験を活かしながらも、新たな生徒会づくりに励んでいただきたいと思っています。

9月30日は認証式です。まずは、生徒会役員全員の意思疎通が大切です。後期は行事自体は少ないですが、この時期に、次年度の準備をしっかり進めていただきたいと思っています。

新役員、頑張れ。そして、旧役員、ありがとうございました。

韓国研修、出発式

本日20日(金)、16時より、2019年度あさか開成国際交流基金海外派遣事業である韓国研修の出発式が開催されました。

会場に入り、前に座った瞬間、笑みがもれました。

懐かしい顔との再会です。

今回派遣される4名は、私と一緒に、夏休み中に、韓国訪問をしたメンバーであり、私に韓国語を教えてくれた「お師匠さん」でもありました。

今回実施される、あさか開成国際交流基金海外派遣事業は、隔年で開催されている本校独自の海外派遣プログラムで、アジアの国々を対象として、生徒4名~6名程度を派遣し、ホームステイや現地高校生と交流をして異文化体験をするという事業です。最近の研修先は韓国ですが、モンゴル、ベトナムなどに生徒を派遣したこともあります。基金の多くは、保護者、地域からの寄付で成り立っているものです。

今回の研修もホームステイで実施され、家族の一員となり、生活を共にしながら、直に韓国文化に触れる機会が与えられています。また、現地、大学生とのB&Sも企画されており、韓国の若者が日常生活を過ごしている生活場面も見ることができる機会もあります。このように、異文化を肌で感じられるものとなっています。

 見知らぬ土地を、自分の足で歩いてみる。その土地のものを食べたり、飲んだりしながら、雰囲気を楽しむ。つねに「ありがとう」の感謝の気持ちを持ちながら過ごせば、必ず、異文化というフィルターをとおして、自分自身が見えてくるはずです。異国の地を発見するのではありません。自分を発見するのが、海外研修の醍醐味なのです。

4人の「お師匠さん」へ、私の分まで韓国研修を楽しんでください。

そして、自分自身と対話をしてください。