教育実習始まる
昨日より、卒業生が本校で教育実習を行っている。教科は保健体育である。
40年近く前、私自身も、自分の母校で教育実習を行った。2週間の実習であったが、その経験が、現在の自分の基礎を築いていると過言ではない。教育実習の間、ほとんどの時間を教材研究に費やした。事前の打ち合わせで、使用教科書を確認し、事前に教材研究をしてきたつもりではあったが、全然足りなかった。言葉の定義そのものが不十分であった。物事を正確に伝達するためには、その言葉がどのような意味を持つかをしっかりと確定する必要がある。専門用語だけでなく、何気なく教科書に書かれている言葉まで、一つひとつ丹念に調べ上げた。そして、生徒にどのように説明すれば、正確に、かつ、わかりやすく伝えられるのかを考えた。
指導教官からは「10勉強して、1しか教えられない」と何度も言われた。膨大な知識を整理し、どのように板書にするか。補助資料以外のプリントは使わず、板書で勝負しようと決めていた。研究授業の1時間前まで教材研究、板書案の作成に明け暮れていた。研究授業がどのように終わったのかも覚えていない。でも、その時から、私の教員生活が始まったような気がする。
昨年度、本校の卒業生が、初めて本県の教員になった。本県の教員採用試験は厳しいが、是非とも立ち向かって欲しいと願っている。この3週間が、教育実習生にとって、かけがえのないものとなることを祈る。
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