あさか開成 校長雑感

国際関係の総学、本格始動

本日より、国際関係の総合的な学習(探究)の時間が本格的に始まりました。

1年生は本校演劇部による「SHIROCK」の観劇、2、3年生は国際部より今年度の総合的な学習(探究)の時間について概要が説明されました。

演劇部の「SHIROCK」は、昨年度福島県高等学校演劇コンクールで最優秀賞を獲得した作品で、同東北大会でも優良賞を受賞しました。掻き鳴らされるギター演奏、歌と激しい踊りで始まるオープニングは、これから始まる心の葛藤を表しているかのようでした。

「SHIROCK」は、名前から分かるとおり、シェークスピアの『ヴェニスの商人』を原作とする作品です。原作にはない、その後についても言及しています。ここでは詳細な説明は省きますが、最後は会場からすすり泣く声も聞こえてきました。是非とも生の舞台を見ていただきたいと思っています。7月に公演が決まっているようですので、近くなったらHPで紹介したいと思います。

今回の作品の主題にもなっている偏見や差別ですが、私は、偏見や差別は、普段の生活の中で必然的に遭遇してしまうものだと考えています。だから、差別をしてしまいそうになるとき、他者の立場でものごとを考えることができなくなったときに、是非とも考えて欲しいのです。偏見を持ち、差別をしそうになった自分を否定するだけでは、決して何も生まれることはありません。偏見や差別を手掛かりに、自分を見つめ直し、現在の自分を含めた社会の何を変えれば、豊かな社会につながるかを真剣に考えて欲しいのです。その営みは少しずつで良いので、決してあきらめることなく、継続することが大切だと考えます。本校演劇部は、そのことを目指しているのだと思います。