あさか開成 校長雑感

てつがくカフェ

平成30年も、あと6日となりました。明日からの、年末寒波が少し心配です。

さて、先週の金曜日12月21日に、安積黎明高校を会場として、高校生のための生き方セミナーである「てつがくカフェ」が開催されました。橘高校、会津高校をはじめ、県内各地の高校9校より、昨年の約2倍の47名の高校生が参加しました。本校からも2年生を中心に6名の生徒が参加しました。

本セミナーは、県教育委員会が、新たな時代の生き方や働き方について、高校生同士が対話をとおして思考を深め社会性を育むことを目的として開催している行事で、昨年度から始まったものです。福島大学の人間発達文化学類の小野原雅夫教授をファシリテーターとして、自分たちが抱えている問題に対して、お互いの考えの共通点や相違点を確認しながら、自由に議論し考えを深めていくものです。

哲学カフェそのものに興味があったこと、そして、小野原先生とは旧知の仲だったことから、昨年も見学させていただき、高校生の熱き議論に圧倒されたことを覚えています。今年のテーマは何だろうと想像しながら、時間ぎりぎりとなりましたが、何とか間に合うことができました。ちなみに、昨年は「よりよく生きるとは何か」というテーマでした。小野原先生より、今年はみんなでテーマを決めましょうと提案があり、本当にびっくりしました。2時間の時間内に、テーマ決め、話し合いができるのだろうかという不安からです。しかし、30分余りで意見を集約し、テーマを決めることができました。うまいなと思いました。そして、生徒を信じるとはこういうことかと感じさせられました。今年のテーマは「人間は何のために生まれてきたのか」です。

約1時間半の議論、小野原先生がテーマ決めの時に少し心配したように、『人間』を「人類」と考えるか、「自分」と考えるかで、すこし議論の方向性が変わってしまいます。最初は、このことにより議論が拡散するような感じを受けましたが、最終的には、議論の方向性が定まり、自己と他者との関係で議論が続き、考えが深まっていきました。約2時間、現在の高校生の考えを聞く貴重な時間を頂いたと感じております。

大いに刺激を受ける、「てつがくカフェ」でした。