多様な人・自然の共生について考える~「山の学校」第4回・夏
2022年7月18日 14時20分7月16日(土)NPOしんせい様による「山の学校(夏のプログ ラム)」に本校生徒3年生8名、教員2名が参加して まいりました。
前日の雨で、天候が心配されましたが、雨もあがり、山のフィールドワークも予定通り行うことができました。
午前中の山のフィールドワークでは、山の農園西側の森林の特徴を計画図と照らし合わせながら学びました。
山の中にある白い棒は、山の所有者・管理者が示されており、この棒より左側は国有林として、杉や赤松がいつ、どれくらい植樹されたものか、ということが示されています。よく見ると、この棒を境に右側は、広葉樹など様々な種類の樹木があるのに対し、左側は同種類の杉の木が植えられ、森林管理がされているの森林であることがわかります。また、国有林の中には伐採された木が切られたまま、横たわっている木がありました。これは、、「切り捨て間伐」といい、間伐で切った木の多くは値段のつかないものが多く、そのままにされているそうです。切断面の年輪をみると、何年くらい前に切られた木なのかがわかります。
下山後は、みんなで火おこしをして、お昼のカレーを温めるための湯をわかしました。なかなか火がつかず、苦労した場面もありましたが、大人も高校生も一緒になって作業をすすめます。
かまどに火がついた順に、ブルーベリー畑に向かいます。おいしそうなブルーベリーに胸が高鳴ります。みんな夢中で、ほおばります。農薬を使わず育てられたブルーベリーは、甘いものも酸っぱいものも。たくさんのおいしい水と空気と太陽をあびて、おいしさもひとしおです。昨年みんなで作ったプランターには、生命力あふれるズッキーニが元気に育っていました。
外でいただくランチは、 持ってきたお弁当にしんせい様よりいただいたサラダとNPOしんせい自慢の「にんじんおからカレー」です。自然の中でいただくランチはいつもおいしい!
午後は、「森林と持続可能な地域づくり」というテーマで、 国立環境研究所の中村先生のご講義をいただきました。 皆、メモをとりながら熱心に聞いていました。日本の国土の66%を占める森林。20年経った木は、ほとんど二酸化炭素を吸収しないので、あたらしい木を植えなければならないそうです。そのために必要な森林管理が「間伐」と「植樹」です。ゼロカーボン社会に向けて、必要な考え方が「森林吸収源」です。森の持つ多面的な役割を生かしながら、いかに森を管理していくか。二酸化炭素を吸収する「森林」をいかに育てるかが大切であるかがわかりました。また、「森林管理」と「林業」による町おこしとエネルギーの地産地消をめざす「三島町」との協働研究のお話も興味深かったです。
最後に、NTT労働組合さまのご進行 で「働くとは」というテーマで、意見交流をしました。参加は2回目という生徒も多かったのですが、 前回とは違ったメンバーでの交流により、さらに多様な考え知るき っかけとなっていました。
今回もコロナ対策含め、さまざまなご配慮をいただきながら参加させていただき、本当にありがとうございました。 ご参加されたすべての方々に感謝申し上げます。