多様な人・自然の共生について考える~「山の学校」第1回・春
2023年4月22日 11時43分4月15日(土)今年度第1回目の「山の学校」が行われ、3年生4名、2年生4名、教員2名が参加して参りました。NPO、研究者、企業の方々、高校生、教員と、年齢、職業、立場の違う多様な人々が集い、自然と向き合い、これからの未来について考え、語りあうことができる「山の学校」はすばらしい学びの場となっています。今年度はさらに、ふくしま連携復興センター様もレギュラーメンバーに加わり、よりパワーアップしています。内容も、昨年度末に行った「みんなの作戦会議」を経て、「ときどき先生、ときどき生徒」のコンセプトも取り入れ、バラエティ豊かなプログラムにアップデートされております。
朝の「開校式」のあと、午前のプログラムが始まりました。4つのグループに分かれて、あさか開成高校の生徒が「先生」となって、「アイスブレーク」「ふくしまの里山の恵みの天ぷらと郷土料理」「防災ワークショップ」を担当します。大人の人を前に、緊張した様子の生徒達でしたが、アイスブレークが終わる頃には、みんな笑顔になりました。また、防災時に役立つ「アイラップクッキング」や春の恵み「行者ニンニク」「コゴミ」「タラの芽」「ふきのとう」の天ぷら、小野町の郷土料理「まんがこ」は大好評でした。
午後は、里山のフィールドワークです。境先生と一緒にスプリングエフェメラル(早秋に開花、夏から秋に枯れる)や食べられる植物を探しにでかけました。少し雨が降っていましたが、白い可憐なお花「ニリンソウ」や「カタクリ」に癒やされながら、山を歩きました。「モミジガサ」「アサツキ」「ツクシ」「タンポポ」「ヨモギ」など、里山にはたくさんの食べられる植物がありました。また、森林をよく見ると、管理された森林とそうでない森林があり、人間の活動と森林との関係について考えさせられる時間となりました。
そのあとは、国立環境研究所境優先生の講義「さとやまにみる自然共生と持続可能な社会」です。フィールドワークでみたことが生かされ、より実感として理解が深まる時間となりました。「さとやま」という適度な攪乱をもたらす人の営みが生物多様性を高めるという視点こそが、自然との共生には必要であると感じました。また、「持続可能な農業」や「エコロジカルフットプリント」、「デイリーの限界を超えない人間活動の3原則」から、私たちの生活や考え方を見直す必要性を強く感じました。
地球にすむ仲間として、自然環境と人間社会のバランスを考え、多様な存在がお互いを必要とする社会。そのような社会こそ、「共生社会」「社会のWell-Being」であると感じる、今年度第1回目の山の学校でした。
出会った皆様方、活動を支えてくださった方々に感謝申し上げます。
この事業は、公益財団法人福島県学術教育振興財団助成対象事業「学校と社会の連携・協働による”よりより学校教育を通じてよりよい社会を創る”カリキュラム開発」(令和5年度・2年目)研究事業として行っております。
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