校長あいさつ

Keep Leaning, Keep Changing and Keep Smiling.

高校時代は、人生の中で心身ともに一番成長する「かけがえのない時代」であり、学習はもちろん、生徒同士や先生方、多様な人たちとの出会いと語らいの中に、未来を豊かにするヒントがあったりするものです。あさか開成高校で過ごす時間において、特に大切にしてほしいことは、自分の良いところを発見し、伸ばしてほしいことです。そのためには、いろんなことを学び続け、また、予測困難な時代(VUCAの時代)といわれるこれからの社会に順応するよう変化し続けることです。

 生徒たちが、目まぐるしく変化し多様化する時代を、より良く生活していくために、私たち教職員は、常に生徒の夢の実現に向けた良き伴走者として支援してまいります。

                             令和6年4月  校長 軽部 英敏 

あさか開成 校長雑感

平和とは②

2019年10月29日 16時50分

27日、過激派組織「イスラム国」(IS)の最高指導者アブバクル・バグダディ容疑者が、米軍の急襲で死亡したとトランプ米大統領が発表しました。トランプ米大統領は「世界はずっと安全な場所になった」とも言い切っていました。

以前、生徒たちと、国際社会研究の授業の中で、「平和とは何か」、「戦争とは何か」について議論したことがあります。その主題も「イスラム国」だったと記憶しています。

少し意地悪だったのかもしれませんが、生徒たちに「戦争とは何か、平和とは何か、自分が考えていることを相手に伝える作業から始めよう」と言ったのを覚えています。少し意地悪と言ったのは、高校生時代までは、まだ自分が使用する言葉について、しっかりと定義しながら話をしたり、書いたりすることはほとんどないと思っているからです。誰でも知っている言葉が、うまく定義できないことは多々あります。だから、最初、生徒たちは、「戦争とは戦うこと」というくらいで、「平和とは戦争のない状態」と考えているようでした。

平和が「戦争のない状態」とすると、平和とは「戦争がない」だけで、冷戦状態のような常に戦争につながる要素があり、緊張を抱えている状態でも平和ということになってしまします。それが本当の平和といえるのでしょうか。また、「戦争がない」だけで平和と定義するならば、貧困、飢餓、伝染病などが蔓延している社会も平和な状態となっていまいます。それは、絶対に平和ではありません。また、戦争もそうです。「戦う」ことが戦争ならば、普通の巣スポーツも戦争になってしまいます。誰が、どのような状態で、戦っているのかを明白にしていく作業が必要なのです。

結局考え込んでしまう場面が多くなり,議論が進展しづらくなってしまいました。しかし、積極的に会話をすることが、アクティブ・ラーニングだとは思っていません。今までの「常識」を破るには、時間が必要なのです。

そのような長い議論の中から、「イスラム国」の持っている特殊性に気付き、テロとの戦いというものが新しいタイプの戦争であることがしだいに分かってきたのです。

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