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ふくしまの今を知り海外の高校生に発信する~オンライン国際交流

11月19日(土)3年生2名、2年生13名、1年生3名が参加して、オンラインによる国際交流を実施しました。With The World様のご協力をいただき、あさか開成高校の生徒がフィリピンとインドネシアの若者たちと英語で交流やディスカッションを行い、ふくしまの今を発信するプログラムです。午前と午後の2部構成で行いました。

午前中のプログラムは、5つのグループに分かれて交流しました。自己紹介をしながら「マイブーム」を発表し、日本でも大人気のアニメやゲームの話題で盛り上がる場面もありました。仲良くなってきたところで、グループ対抗の「共通点探しゲーム」をしました。YES/NOで答えられる質問をして、全員が一緒になった回数を競います。予想通りの共通点だけでなく、意外な共通点も見つかり、文化は違えど同世代であることを実感します。そのあとは、「海外生を連れていきたい地元のおすすめスポット」の紹介をしました。初めは緊張していた生徒たちも、だんだんと笑顔が増えてきました。お互いのことを知りながら、交流することを楽しみました。

お昼休憩をはさんで、午後のプログラムは、いよいよ「知ってほしい、私たちのふくしま」のプレゼンテーションです。美しい景観・豊かな自然・おいしい食べ物に恵まれた「ふくしま」に起きた2011年の東日本大震災の津波災害と原子力発電所の事故。そのことが、多くの犠牲者とコミュニティの崩壊をもたらしたこと。そして、今も続く風評被害。それらを払しょくするために、私たちが取り組んでいることをプレゼンテーションしました。その中で、「福島の未来が世界をリードする」というメッセージを伝えました。

フィリピンとインドネシアの生徒からは、国に甚大な被害をもたらす、台風や大雨による洪水、土砂災害、地震などの「自然災害」についてのプレゼンテーションをしてくれました。提案として出された、川や側溝整備による治水や森林による治山治水、温暖化対策など、日本でも共通する部分があると感じました。

そのあとは、それぞれのグループに分かれて、プレゼンテーションを踏まえた意見交換を行いました。近年の異常気象については、一致する意見が多く、それぞれの国で対策をとるだけでなく、世界共通の目標を持つことの必要性を感じました。気候変動への対策の必要性をお互いに確認した時間となりました。話し合いを進めながら、各グループで「いま私たちにできること、私たちがともに目指す未来」をまとめました。

最後のクロージングセッションでは、それぞれのグループでまとめた「共同宣言:私たちの目指す未来」の発表です。「過去の経験から学び、災害に備えましょう!」「お互いに助けあいましょう!」「世界からプラスチックごみをなくしましょう!」「私たちの生活を守るために必要なことを準備しましょう!食料・お金・教育・緊急時対応体制など」同じ地球に住む一員として、お互いに協力することや気候変動を抑える努力をすること、災害に備えることの重要性が宣言されました。まさに「自助・共助・公助」の精神の大切さを確認したように感じました。

最後はみんなで記念撮影をして、プログラムの終了です。初めてこのような国際交流に参加した生徒も多く、英語でのコミュニケーションに苦労していましたが、今日の経験が成長の糧になってくれることと思います。

交流に参加してくれたフィリピン、インドネシアの皆様、そして、準備・サポートをしてくださったWith The Worldのスタッフのみなさま、関係の皆様に深く感謝いたします。

(生徒の感想)

・質問をして、違う国ではあるけど好きなものなどは似ていることが分かりとても興味深かった。もっとたくさんの国の人たちといろんな交流をして、好きなものについて語りあったり、初めて知ったものを聞いてみたりしてみたくなった。事前に用意していた発表もちゃんと聞いてくれて興味を持ってくれて嬉しかった。

・共通点探しゲームでは、思っていたより日本の文化などを知っていて驚いた。また、日本で流行っていることは世界でも流行っていたり、日本で問題になっていることは海外でも問題になっていたりして世界は繋がっているんだなと改めて思った。

・災害について考えて、それの影響を少なくするためどうすべきか、どのような未来を見たいかをしっかりと考えました。普段はこのようなこと考えないが、海外生と一緒に考えることで異文化交流と共にみんなが生きやすい未来になるのではないかと思いました。

・インドネシアで2004年に起きた地震によって対策が行われた際に日本の防災対策を参考にして堤防を作ったことが分かりました。インドネシアは3つのプレートに挟まれていて日本と同じような地形だということが分かりました。着目するポイントがコロコロ変わって上手く行かない部分もありましたがサポートしてくれる方が助けてくださったおかげで最後はみんなで考えを共有してひとつの共同宣言掲げることが出来ました。海外の方と話す機会は滅多にないのでとても貴重な経験になりました!

・福島のことについて海外の人に伝えて上手く伝わったかは分からないが少しでも知識として入っていたら嬉しいな思った。また、異常気象については自分たちが起こしてしまった現状だからこそ、それを変えられるのは自分たちだと思うので積極的にサスティナブルの活動に参加したいと思った。

・インドネシアの人たちと共同宣言について考えるときにお互いが何に1番力を入れてるか話し合うのが1番考えたし勉強になりました。インドネシアの人たちの発表を聞いてこういう考えややり方があるんだと思えることができてよかったです。

・午後は午前の雰囲気とは違い、災害をテーマに議論をした。災害によって甚大な被害を被ったことや島国であることなど共通点が多い両国だからこそ共通できる部分もありながら、一方が伝え共有する部分もあり、1つの話題から多様なアイデアを考えることができた。午前中に学んだ文化の違いや、生活様式などの違いを考慮し、両国でどちらもできることを考えられた。簡単なものや難しいものまであったが、それらをまとめ自分たちの宣言としてこのグループのみならず他グループと共有でき、学びを発揮することができた。自分のアイデアを考えることに加えて、そのアイデアを伝えなければいけないことの2つのことを同時に考えなければならない状況であり自分にとって難しかったが、このできないということが今後の英語をどう学ぶかという目標設定の起因になったので結果的には良い時間となった。