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プチ国際理解講座(タイのおもてなし文化について)

 夏休み前日の放課後を利用し、今年度第1回目となるプチ国際理解講座を開催しました。コロナウイルスの影響を受け、講座や講演会を相次いでキャンセルさせなければいけない状況が続いていましたが、ようやく外部の方をお呼びしての講座を開催となりました。

 今回は、「東京2020オリンピック・パラリンピック教育推進事業」の一つとして、「タイのおもてなし文化」と題し、タイに3年間滞在されていた竹田有理さんをお迎えし、野菜のカービング体験を行いました。カービングは野菜や果物を時間をかけて彫ることで、来客者を心待ちにしていたという「おもてなし」気持ちを表現している王宮文化です。今回は、パプリカとキュウリを用いて体験を行いました。

 まず、全員起立し、タイの国歌を聞きました。タイには「王様を讃える国歌」とオリンピックなどで演奏される「一般の国歌」があり、今回は「王様を讃える国歌」を聞きました。大変美しいメロディで、この曲が流れると、タイの国民は駅でも仕事場でも直立不動で聞くそうです。タイ在住時に、この国歌を聴く機会がたくさんあったそうで、今でも聞くと胸がジンとすると竹田さんはおしゃっていました。その後、タイの画像と共にお話を伺いました。タイは性転換手術を受ける人たちが多くいますが、そういった人たちも仕事の面でも差別されることなく、社会の中で普通に受け入れられているというお話が印象に残りました。タイは「自分が自分らしく生きられる」ことを大切にしている社会なのだということに、生徒たちは大きくうなずいていました。

 その後、タイで流行しているポップソングを聞きながら、カービング体験を行いました。タイのポップソングは日本の歌謡曲に似ていて、昭和時代を思い出させるメロディに懐かしい気持ちになりました。生徒たちは音楽に聞き入りながら、一言も喋らすに作業に熱中していました。

 今回の講座は海外に触れる機会となり、久しぶりに国際科学科らしい時間を持つことができました。当初予定していた行事が行えずにいますが、感染に配慮しながら、できることを少しずつ実現していきたいと思います。