News&Topics

ふくしまの震災の記憶と教訓を次の世代へ語り継ぐ②〜長崎、福岡、広島研修 第2日目長崎語り部・被災者支援ふくおか市民ネットワークとの交流

12月21日(木)研修2日目

  日本文化部・オイガ部20名と「3.11あさか開成語り部隊」3名が参加する、長崎福岡広島研修2日目です。
 本校では、福島県の語り部活動実践校として、2011年の福島の震災を学び、記憶と教訓を語り継ぐための活動を続けています。
 この活動の一環として、本日より3泊4日で長崎・福岡・広島を巡り、その土地の方々との交流の中で、福島の震災の記憶と教訓を語り継ぐことや福島の復興、福島の未来について、一人ひとり自分の考えを深めることを目的とした研修を行っています。

 2日目の午前中は、長崎原爆資料館、平和祈念公園を巡りながら、グループごとに語り部のの方と交流し、平和とは何か、語り継ぐことの意義について考えを深めました。

午後は、福岡へ移動し、被災者支援ふくおか市民ネットワークの方々と交流させていただきました。

東日本大震災により、避難をした人を受け入れる方、実際に子供を連れて避難した方、福岡へ移住を決めた方、東日本大震災を語り伝える活動をする方から、お話を伺いました。避難した方は、本校の卒業生だったこともわかり、卒業として生徒たちの活動に励ましの言葉をいただきました。遠く離れた福岡の地にも、福島を思い続け生活をする人がいることを知り、様々な立場から震災について考える必要があることを感じました。

福島をよく知る方たちとの交流に心が温かくなりました。

福島からの高校生を温かく迎え、福岡のお土産までご準備いただきありがとうございました。

今回、伺ったお話をそれぞれで受け止め、これからの学びに生かしていきたいと思います。

本日、お世話になったすべての方々に感謝申し上げます。

(本日の感想より)

・ガイドの野田さんのお話を聞いてまず思ったことは平和についてしっかり考えるということです。わたしたちは平和平和と言っているけどその平和って何?peaceって何?と野田さんがおっしゃった時私はあまり考えがまとまりませんでした。そして核兵器廃絶と言っているのに発電所はどうなのか?ということをおっしゃった時は、私も同じものなのにどうしてだろうと思いました。これらの通り野田さんからは知識もそうですがそれ以上のことを教えて頂いたなとおもいます。人間は事を忘れてしまうので二度とこのようなことが起きないように語り継ぎみんなの心にとどめることが大切なんだと思いました。(1年)

・ゆきこさんのガイドが語り口調でとても心に染みるものがあった。又、語り継ぐにあたって知識を持っているだけじゃなく当事者の気持ちやスポットライトが当たっていない部分の把握などもっと寄り添いながら知っていかないといけないなと感じた。(3年)

・語り継ぐとは、過去にあった悲惨な現実を教訓に、平和な日常があることが当たり前だと思わず、平和な未来のために、1日1日を大切に生きることだと思います。(3年)

・長崎原爆について、日本側からの視点だけでなく海外からの視点で考えてみる、など常に他方面からの思考・視点を大切にすることを教えていただきました。(3年)

・今回被災者支援ふくおか市民ネットワークさんと交流をし、避難するにしても、福島に残るにしてもそれぞれが別の境遇にあり、考えを持ち、いろんなことを経験しているということに気づきました。また福島からたくさんの方が福岡に避難し、関係があるということを初めて知ることが出来ました。当時より繋がることが簡単になってきた時代だからこそ、多くの人と関わりを持ち連絡を取り合うことも大切だと改めて思いました。私は齋藤さんの同じ被害をうまないために語り継ぐという言葉が印象に残っています。私たちが大人になり語る人がいなくなれば、原子力のリスクを知らないままになったり、震災のありのままを知らない世代が増えていったりしてしまいます。被害を最小限にするためにも今回の東日本大震災を教訓とし、伝え続ける必要があると思いました。これからも紙芝居やいろいろな手段の中で、震災を語り継いでいきたいと思います。(3年)

・私は避難当事者からのメッセージを語ってくださった、橋本さんの「自分の意思で動くことが大切」という言葉が心に残りました。橋本さんはもともと郡山の方で、震災後約1年後に福岡に避難されたそうです。震災が起こり、何も分からない状態でこれからの未来が想像できないような状況だったと思いますが、そこで避難をすることを決心し、福岡に避難されました。避難をして正解かどうかは、誰にも分かりません。ただ、そういった状況で未来について考え、自分の意思で最善をつくすことが大切なのだと学ぶことができました。(3年)

・避難した被災者の方々から当時の苦悩についてお聞きした時、私たちの親もそういった苦悩があったと考えると本当に感謝しないと行けないなと改めて感じる交流になりました。元あったコミュニティーが一瞬にして無くなってしまうことはとても恐ろしいことであるし、人生においても大きな出来事だと思います。私は、橋本さんの自分の意思で動いて欲しいというお言葉に感銘を受けて、やらないで後悔するよりやって後悔した方がいい経験になるのでこの教えを活かし、何事にも失敗を恐れずに挑戦し続ける人材になりたいです。(3年)

物事を多方面から考えることの大切さ、何をどう語り継ぐのか、考えを深めた生徒たちでした。

 

※日本文化部・オイガ部の活動は、福島県の「チャレンジ!子どもがふみだす体験活動応援事業」の助成を受けています。

※「3.11あさか開成語り部隊」の活動は、福島県「震災と復興を未来へつむぐ高校生語り部事業」における交流活動として行っています。