News&Topics

ふくしまの震災の記憶と教訓を次の世代へ語り継ぐ①〜 長崎、福岡、広島研修 第1日目長崎活水高校との交流

12月20日(水)
 日本文化部・オイガ部20名と「3.11あさか開成語り部隊」3名が長崎福岡広島研修に出発しました。
 本校では、福島県の語り部活動実践校として、2011年の福島の震災を学び、記憶と教訓を語り継ぐための活動を続けています。
 この活動の一環として、本日より3泊4日で長崎・福岡・広島を巡り、その土地の方々との交流の中で、福島の震災の記憶と教訓を語り継ぐことや福島の復興、福島の未来について、一人ひとり自分の考えを深めることを目的とした研修を行います。
 朝早く、郡山駅を出発し、飛行機で長崎を目指します。

 本日は、長崎市にある、歴史と伝統ある活水高校平和学習部6名と交流させていただきました。

「ふりそでプロジェクト」や「高校生1万人署名活動」、マーシャル諸島の方との交流など、平和な社会をつくるための社会貢献活動を目的に国内外に向けた活動やさまざまな人との交流をしている活水高校の活動に、生徒たちは多くの刺激を受けていました。

 本校の「3.11あさか開成語り部隊」からは、震災クイズと震災プレゼンテーション、そして紙芝居「ヒデさんのパトロール」の上演を行いました。

 オイガ部からは、絵本「きぼうのとり」の読み聞かせワークショップを行い、感想の共有やメッセージカードの作成を通して、楽しく交流しました。

 交流の最後に、芝生広場の一番奥にある3本の溝が刻まれたモニュメントを案内していただきました。それぞれの溝には「NAGASAKI」「HIROSIMA」「FUKUSHIMA」と刻まれ、長崎の「グランドゼロ(爆心地)」を指しており、毎年、平和祈念集会の日には、ここに水が流されるそうです。福島と長崎のつながりを感じ、生徒同士の絆も強くなったような気がします。

 

平和な社会のために、国内や海外の活動を行っている活水高校の生徒たちとの交流は、本校生徒のこれからの活動に生かされていくはずです。ふくしまの未来のために、自分たちにできることは何か、考えを深めたようです。

ホテルの夕食の時、12月4日に「長崎原爆語り部講話」でお話してくださった野田さんが、なんと五島市から来てくれました。明日は、ガイドもしてくださるということで、今回の私たちの研修に際し、激励のメッセージをくださいました。「ご縁」の大切さを実感した生徒たちでした。ありがとうございました。

(生徒の感想より)

 ・原爆の風化を防ぐために高校生が実際に活動されており、身近な先輩のような感覚でした。きぼうのとりの共有では、「命は1つきりで最終的には自分の命は自分で守らないといけないということを改めて思った」という言葉をいただきました。自然災害は人間の力ではどうにもならないから、命だけは自分でなんとかするしかないという言葉が印象に残っています。自分の行動で自分の命を救い、相手もの命を救えるように行動していきたいと思いました。福島で震災が起きたことは分かっていたけど、詳しいことは理解していなかった、と仰っていて今回の福島震災クイズや紙芝居で伝えることが出来ていたら良いと思いました。そして復興を応援してくださったので、これからの私たちの行動を全国のみなさんを巻き込んでより良いものにしたいと改めて思いました。(3年)

・活水高校では原発を伝える活動を行っていて、修学旅行生への伝承の活動も行っていると言っていた。活動の内容の濃さに驚いたし、私たちが東日本大震災を伝えるのと同じようにほかの地域、学校でも活動を行っていることが嬉しかった。きぼうのとりの読み聞かせで互いに感想を伝える中で、伝えること、風化させないことの大切さを改めて実感した。(2年)

・福島に関するクイズを出した時に、福島の野菜は誰もが安心安全に食べられていて、震災後も福島県産の野菜を食べる人の人数が増加傾向にあるという質問で、増加傾向にあると思っている人が沢山いて、福島の現状はあまり伝わっていない部分もあるのだなと痛感した。(語り部2年)

・活水高校の方達と考えを共有して福島のイメージなどを聞きましたが、やはり震災や寒いなどのイメージがあるそうでやっぱり完全な復興までには遠いかなと感じました。いづれ福島のイメージが復興した所だと思われるようにしていきたい。又、それによって風化させるのではなくしっかり語り継いでいきたいと思う。(3年)

 ※日本文化部・オイガ部の活動は、福島県の「チャレンジ!子どもがふみだす体験活動応援事業」の助成を受けています。

※「3.11あさか開成語り部隊」の活動は、福島県「震災と復興を未来へつむぐ高校生語り部事業」における交流活動として行っています。