あさか開成 校長雑感

2019年10月の記事一覧

短期留学生③

まだまだ、留学生も、本校生徒も、お互いに緊張しているようです。

お互いに気になっているものの、一言がでないという状況でしょうか。

何でも良いので、話しかける積極性が大切です。何もなければ、あいさつだけで良いです。それも、その留学生の母国の言葉で、あいさつをしてみましょう。例えば、フランス語では、「こんにちは(サリュ)」「ありがとう(メルスィ)」です。各自、調べてみましょう。もし、外国に来ているときに日本語であいさつされたら、親近感が湧きますよね。自分がされてうれしいことを、ぜひ相手にしてみてください。

また、日本に興味を持っている外国人の多くのはアニメが大好きです。「ナルト」「ドラゴンボール」「ワンピース」など、相手の好きなアニメを聞くのも良いかもしれません。アニメで大盛り上がりになる可能性は大です。

最後に、時間は誰にでも平等に与えられるものですが、この1か月を、「1か月もある」と考えるか、「1か月しかない」と考えるかは、大事なところかもしれません。積極性が、自分に多くのチャンスを与えてくれるということを忘れないでください。集会でもお話しましたが、「チャンスの神様」は前髪しかありません。隣に来たときに捕まえないと、チャンスを逃すことになります。

がんばれ、1年生。

こおりやまスイーツ街道③

日本文化部の生徒より、日曜日は、大いに賑わったという話を聞きました。お忙しい中、本校の日本文化部のブースにお出でいただいた方々に御礼申し上げます。

なぜ、国際科学科の本校で、和菓子づくりですかと聞かれるかもしれません。

本校では国際関係の学校です。英語だけでなく第二外国語を学べる機会を持っています。この夏、生徒とともに韓国を訪問した際には、生徒たちが韓国語をすらすらと話していることにとても感動しました。異文化を理解する際に、とても有効な手段がコミュニケーションをとることです。現地の言葉を話すことができれば、理解度もずっと大きくなります。しかし、言葉は手段であることを忘れてはいけません。英語や現地の言葉が話せればベターですが、マストではないのです。自分の文化を大切にし、相手の文化を尊重する態度が大切なのです。

私は、言葉を探究することと、食を探究することは、非常に似ていると感じています。

言葉や食は、文化の一部を成しており、ともに文化の大きな要素となるものです。そのため、ある民族の食や言葉を本当に理解するためには、バックグランドにある文化そのものを理解しなければ、本当の意味で分かったことにはならないのです。自分や相手の言葉や食の奥にあるもの、その民族が持つ文化を大切にしようとする心が必要だと思っています。

例えば、「夏」という言葉を考えてください。日本人にとっては、非常に蒸し暑く、暮らしづらい季節という印象はないでしょうか。(生徒たちは、「夏休み=楽しみ」という考え方をするかもしれませんが。)しかし、外国人、特にヨーロッパの人々は、夏という季節は、寒くなく、日が長くて、快適であると思っている人も多いようです。確かに、日本では「行く春や」といい、春が終わるのを嘆きます。しかし、ヨーロッパでは、夏が過ぎていくことを嘆きます。ボードレールは「さらば、私たちの短過ぎる夏の鮮烈な光よ」と詠んでいます。ですので、言葉の意味だけを理解し、日本のイメージで話をすると、とんでもない間違いをしてしまうことがあるのです。

食も同じようなことが言えます。以前にも紹介しましたが、例えば、日本には、こどもの日、端午の節句に柏餅を食べるという習慣があります。柏餅を端午の節句に食べる由来は、柏餅の特徴である柏の葉にあります。柏はブナ科の落葉樹です。落葉樹は、普通、秋に全部の葉を落とし、寒さに自分自身の身を守ります。ところが、柏は落葉樹にもかかわらず、冬が訪れても葉が落ちず、春に新芽が出るまで古い葉が残っている特性があるのです。昔の人は、秋に葉が枯れても落ちない柏の姿に、「葉守の神」が宿ると信じていました。葉が落ちない柏の葉に、「子どもが生まれるまで親は死なない」という思いがかけられ、縁起物として柏の木を崇めるようになったということです。以上が、端午の節句に柏餅が食される理由です。

多くの民族の食には、タブーが多くあります。食を通してお客をもてなすには、多くのタブーを知ることも大切かもしれません。そうしないと、相手に大変失礼なことをしまいかねません。

言葉も食も、非常に奥が深いものなのです。

短期留学生②

本日より、昨日より登校している秋季短期外国人留学生が、1学年の各教室へ入ることになります。

1学年の各クラスでは、すでに先週より、受け入れ態勢が万全に整っているようです。

昨日、1学年の職員室へ向かう途中見つけたのが、「ウェルカムボード」ならぬ、「ウェルカムポスター」でした。1年生の担任の先生方に聞くと、先週の放課後、遅くまで、各クラスで一生懸命作成したものだそうです。涙が出るほど、嬉しくなってきました。

この1ヶ月、各クラスで、どのような想い出を残すことができるかが、とても楽しみです。わくわく。

週末の大会

バドミントン部が2日(水)から4日(金)まで、郡山総合体育館で、高等学校新人体育大会県中地区予選会に臨みました。そして、女子バレーボール部は5日(土)、6日(日)と、帝京安積高校で行われた県南総合バレーボール選手権大会に臨みました。

ともに、今までチームを引っ張ってきた3年生が抜けた後の本格的な大会で、1、2年生がどのような試合をするかが楽しみな大会でもありました。

スポーツは、すぐに結果が出るほど優しくはないものなく、力が付いてきても必ず結果となってあらわれるものでもありません。この大会をつうじて、自信になる手応えをしっかりと感じて欲しい、そうです、爪痕みたいな何かが心に刻まれるものを残して欲しいと、願っていました。

結果からいうと、バドミントン部は男女とも県大会出場権を得ることができました。男女とも敗者復活からの出場権獲得でした。流れが悪くても、挽回できる精神力が付いたことは、大きな成長だと感じています。特に、男子バドミントン部のみなさん、おめでとう。よく頑張りました。

また、女子バレーボール部は2位と大いに奮闘しました。女子バレーボール部は、今年のインターハイ県大会では3位でしたが、東北大会をかけた試合で聖光学院高校に惜敗し、涙をのんだ経験があります。この大会には、3年生の先輩2名も、手伝いに来て、ギャラリーより大きな声援を送っていました。心に残る思いがあったのでしょう。その思いに、後輩たちが答えたかたちとなりました。しかし、まだまだ我々はチャレンジャーです。戦い続ける強い意志を持ち、一歩でも前へ、そして、1㎝でも上へ、を心がけ、謙虚に戦い続けたいものです。

それぞれの部が、この大会から学んだものは大きいと思います。今後の大会へ向けて、個々の課題の克服に取り組み、先輩方以上の部へと成長させていただきたいと願っています。

短期留学生、到着

令和元年度の短期外国人留学生の受け入れが始まりました。

受け入れ期間は、10月7日(月)から11月1日(金)の約1ヶ月間です。5名は、本日はオリエンテーションで別室での授業となりますが、明日からは1学年の各教室で1年生と席を並べて勉強することになります。なお、10月末には、異地区間交流で3名の生徒も本校に配置となり、1年間のルイスくんと合わせ合計9名の外国人留学生が本校で学ぶことになります。

受け入れにあたり、ホストファミリーを快く引き受けてくださった保護者等のみなさまに感謝申し上げます。

今年度の短期留学生は次のとおりです。

ミューニクさん(タイ)

ハーナーさん(タイ)

マーティナさん(ポーランド)

カズキくん(ウルグアイ)

ジェゾンくん(フランス)

ちなみに、フランスから来たジェゾンくんは、昨年本校に来たジャンくんの同級生だそうです。

1年生の皆さん、外国人の留学生は初めての経験かもしれませんが、もしも自分が知らない土地に来たらと想像しましょう。とても不安ですよね。相手を安心させるためには、自分自身の心をオープンにして、積極的にコミュニケーションをとるようが大切です。1ヶ月という、長いようで、短い期間ですので、何もしないと、すぐに過ぎてしまいますので、気をつけてください。

次の写真は、本校の制服に着替えた短期留学生です。

左より カズキくん、ジェイソンくん、ハーナーさん、ミューニックさん、マルティーナさん です。