あさか開成 校長雑感

2019年11月の記事一覧

応援

人は、いとも簡単に、「頑張れ」という言葉を使っていまいます。この『校長雑感』でも、それぞれの記事の最後に「頑張れ」と簡単に書いてしまう自分がいます。その度に、「何だか、軽いな」とか、「響くものがないな」と感じています。その人が一生懸命頑張っていることは十分知っているし、その以上「何を」「どのように」頑張るのか、まったく意味が分からないという思いがあり、単に言葉自体を一方的に相手に投げつけているような感じを持ってしまうからなのでしょう。

しかし、私は、それでも人を応援したいと考えています。指導力も、専門性もあるわけではないですが、それでも人を応援したいと強く思っています。人とかかわる仕事である教員という職業を目指したのも、この人を応援したいという気持ちが根底にあったからなのかもしれません。それは、自分自身が多くの人に支えられてきたと実感しており、人が人を支えることに信頼をおくからです。

応援することは、その人と同じ夢を追いかけることだと思っています。特に、若者たちが、夢を追いかける社会、また、夢を追いかけることを信じられる社会こそが、「平和」な社会だと思っています。

週末に、数多くの生徒たちの試合、コンクールを観させていただいています。そこには、自分の仲間や子どもを、遠路はるばる応援に来ている生徒たち、保護者のみなさんがおります。とても、とても感謝しております。

今回、東北大会を決めた演劇部にも、保護者より「特製」の差し入れがあったそうです。応援してくれる一人一人の気持ちが、闘っている者の背中を押し、苦しい中でのあと一歩の前進につながっているだと思っています。

闘っている者、応援する者に、感謝です。

(演劇部への差し入れと賞状)

台湾②

「『白菜』、『角煮』とは何だ」という声がたくさん寄せられました。

まず、故宮からお話をしましょう。故宮とは、『台湾国立故宮博物館』のことで、中国の歴代の皇帝らによって収集され、明・清の宮城である北京の紫禁城(故宮)に保管されていた歴史的な文化財を保存、展示する博物館のことです。

故宮博物館は、世界4大博物館の1つにも数えられています。世界4大博物館とは、故宮博物館の他に、イギリスの大英博物館、フランスのルーブル美術館、ロシアのエルミタージュ美術館を指します。

この故宮博物館では、中国歴代王朝の皇帝たちが収集した60万点を超える至宝の美術品を所蔵し、そのうち常時約2万点あまりが展示されています。広い館内を周るには最低で半日以上は必要だと言われています。日本の博物館と違って写真撮影OKなので、たくさんの写真を撮ってきてください。ただし、会場内は暗いのと、他の観光客も写真を撮ろうとして混み合うので、気をつけて撮影をしてください。

この故宮博物館の中で、至宝中の至宝と言われるものが何点かあります。その一つが、『白菜』であり、『角煮』です。

『白菜』は、正式には『翠玉白菜』と言われており、ヒスイ輝石の形と天然の色合いを活かして、白い部分を茎に、エメラルド色の部分を葉に見立て、加工されたものです。葉の上には、イナゴとキリギリスも掘られています。

『角煮』は、正式には『肉形石』と言われており、三層に分かれた天然石を色彩と加工を施し、豚の角煮そっくりにしたものです。

ともに、硬い原石を『白菜』、『角煮』に模して、長い月日を掛け丁寧に加工してつくりあげたものです。

中国4000年の技が凝縮したものです。

 

(『翠玉白菜』と『肉形石』)

(『翠玉白菜』イナゴがいるのがわかります)

(『肉形石』)

最後の高校説明会

本日11月25日(月)、安積高校において郡山地区県立高等学校合同説明会が開催されました。これで、今年度のすべての高校説明会が終了しました。

この合同説明会は、県中地区、県南地区の70校を超える中学校、中等部の進路指導、三学年担当の先生方に対して、各高校の概要、入試について説明するものです。本校でも、国際科学科の特色を説明するとともに、今回は新たな入試が導入される初年度でもありますので、特に特色選抜についてより詳細にお話をさせていただきました。

説明の中でもお話ししましたが、特色選抜で生徒を求める部活動については、「男子のみ」、「女子のみ」、「男女」がありますので、十分に気をつけていただきたいと思います。

以下は、令和2年度の特色選抜で生徒を求める部活動です。

野球部(男子)サッカー部(男子)、バスケットボール部(男女)、 バレーボール部(女子)、陸上競技部(男女)、ソフトテニス部(男女)、 剣道部(男女)、バドミントン部(女子)、卓球部(男女)、音楽部(男女 音楽部は合唱は不可とする)

入試まではまだまだ時間があります。焦らずにじっくりと時間をかけて学力の育成を図っていただきたいと思っています。

頑張れ、受験生。

演劇部、東北大会へ

11月22日(金)から24日(日)まで、いわき市のいわき芸術文化交流館アリオスで、第73回福島県高等学校演劇コンクールが開催されました。

本校の結果は、優秀賞第一席で、昨年に引き続き、東北大会出場となりました。おめでとうございます。

私は、地区大会、県大会と観ましたが、上位大会に行くほど作品がブラッシュアップされ、宝石が磨き上げられて次第に輝きが増していく様子をみているようで、とても嬉しく思っています。このまま、進化を止めずに、突っ走っていくことを願うばかりです。

東北大会は、12月20日(金)、仙台市の仙台銀行ホールイズミティ21で行われます。是非、お時間がある方は、舞台に情熱を注ぐ高校生の活気溢れる演劇を鑑賞していただきたいと思っています。

さて、今回の上演作品の感想とは大きく離れてしまうのですが、文学作品に触れる、それも古典作品に触れるとなると、私だけでなく多くの人が、アレルギー反応を起こし、ハードルの高さを感じてしまうではないかと思っています。今回の上演作品には和歌を詠むシーンが出てきます。和歌には難しいルールがあり、今の自分の生活とはまったく関係のないことと思ってしまいがちです。しかし、単純に考えれば、和歌を詠むとは、心動かされた瞬間や思いをかたちにしたり、誰かに伝えたいという感情を根底にしているもので、現代で言えば、Twitterで自分の感情を発信したり、Instagramで写真を共有することと、あまり変わらないではないかと思っています。そして、1000年以上残っている表現方法の素晴らしさを味わうことは、このように多様な伝達媒体がある現代だからこそ、大事なことではないかと思います。そして、コミュニケーションとは何かについて考えることにもつながると思っています。

頑張れ、あさか開成高校炎激舞(演劇部)

中間考査、終了

本日、後期の中間考査が終了しました。

生徒の皆さんは、しっかりと今回の考査の反省をしてください。すべての出来事には原因があります。単にテストの点数が取れた、取れなかったに一喜一憂するのではなく、できなかったことに「なぜ」の問いを持ち、その原因を探ってください。そして、後期期末考査に向けて、第一歩を踏み出しましょう。

さて、今年は、例年と違って12月の修学旅行です。2年生も、来週当たりから「修学旅行モード」に入ってくることでしょう。昨年の修学旅行の想い出と言えば、やはりタピオカです。毎日タピオカを飲み、大きな鳥の唐揚げ?を食べたこと、なぜか最初に思い出されます。よっぽど強烈だったのかもしれません。

そこで、昨年の台湾での想い出の写真を紹介したいと思います。

まず、1回目は、郵便ポストの写真です。台湾に行く前から、故宮の「白菜」「角煮」以上に、このポストを見たいと思っていましたが、自由行動があまりなく、諦めていました。しかし、天は我を見放しませんでした。最終日、トイレ休憩によったセブン・イレブン?の前に、そのポストがありました。台風の影響で傾いたそうです。