あさか開成 校長雑感

2019年10月の記事一覧

朝の登校指導

昨日10月2日と本日3日、生徒指導部とPTA健全育成委員会で、衣替えに合わせて、朝の登校指導を行っていました。多数の保護者の皆さまには、あいさつ運動を兼ねた登校指導を行っていただき、感謝しております。

本校は、駅から1.5㎞程、閑静な住宅地に囲まれた場所に立地しています。住宅地ですので、道幅は狭く、一方通行が多い場所でもあります。近年、本校周辺の道路は、特に朝晩、裏道とする市民が多いために交通量が非常に多くなると危うさを抱えています。毎年、学校周辺だけで10件程度の自転車事故が起きており、特に何度も事故が起きている交通危険箇所がいくつか存在します。この朝の登校指導には、保護者の皆さまにも、実際に危険箇所を見ていただき、認知していただくという意味合いもあります。

学校では、自転車事故は命に関わる大きな問題として捉えています。交通安全教室を開催し、また、集会のたび、また事故が起きるたびに、生徒には自転車の乗り方について注意喚起を行っています。

しかし、我々の声が、全員の生徒の心にはまだまだ届いていないというのが現状です。今年度前期は例年に比べて、自転車事故が少なかったように感じておりますが、一つの事故が命にかかわることになる可能性はあります。

この機会に、家庭においても、自動車を運転する保護者の目から見た高校生の自転車運転の危うさについてお話をしていただきたいと思っています。

秋季コンクール

本日10月3日(木)は、午前中、「三春交流館 まほら」に行ってきました。「2019 第70回福島県中高校演劇連盟秋季コンクール」での本校作品を観るためです。

午前10時、本日の最初のステージは、本校演劇部(炎激舞)です。今回の上演作品は、『KOMACHI99』で、絶対に観て欲しいので詳しいことは書けませんが、高校の演劇部のある出来事を主題とした舞台でした。

私は、社会科学系の人間なので、言葉の定義に関しては非常に敏感なところがあります。つまり、今回の作品名の「KOMACHI」は、なぜ「小町」や「こまち」ではないのか、また、「99」とは、一体どのような意味なのか、という疑問がすぐに浮かんでしまいます。でも、それに対する答えは、作品を観ると、自然と判るようになるではないかと感じています。

ただ、一般的な解説をすると、漢字で書くと真面目で堅い印象を与えます。ひらがなで書くと、やわらかく、親しみを持って感じさせることができます。カタカナには、論理性、また躍動感、ときには軽さを感じさせる効果があります。ローマ字は、異世界を感じさせることができます。

例えば

 宜しく(堅いですよね)

 よろしく(やわらかくなります)

 ヨロシク(ちょっと、軽い感じがします)

 YOROSHIKU(違和感を感じます)

今年の演劇部は、春季発表会で『FuluSiC』、夏休みは各地で『SHIROCK』の公演、そして秋季コンクールは『KOMACHI99』と3本立てで動いてきました。大変ご苦労様でした。

最後に、今回の作品も、大いに笑い、大いに泣きました。1時間、現実を忘れ、『KOMACHI99』の世界にどっぷりと浸り、リフレッシュすることができました。

演劇部の皆さん、ありがとうございました。

知事へ受賞報告

昨日10月2日(水)、文部科学大臣杯全国高校フラ競技大会第9回フラガールズ甲子園で、念願の全国一位の受賞した報告のため、フラ・タヒチアンダンス同好会の顧問の工藤先生、3年生降矢花さんと小椋海さんとともに、県庁に行き、内堀知事、鈴木教育長へ報告をしてきました。

行きの車の中では、降矢さん、小椋さんとも緊張しているようで、普段よりも口数が少なくなっていました。午後4時30分、ついに内堀知事に会う瞬間が来ました。私を含め、全員の緊張はMAXです。

来訪者紹介のあと、懇談が始まりました。内堀知事より、一位が決まった瞬間の気持ち、それまでの苦労を聞かれた降矢さんは、「人生で一番嬉しかった。発表の瞬間はとても信じられない気持ちだった。苦労した面は、3年生が5人しかいないので、後輩の指導が大変だった。特に、初心者である1年生が12名おり、基本的なフラの動きの指導を教え込む作業と全体をまとめる作業を5人でやらなければいけなかった」とはきはきと受け答えをした。また、内堀知事より、後輩にどのようなことを託したいかと聞かれた小椋さんは、「私たちとしては連覇をしてもらいたいという気持ちはあるが、やはり、その前にフラを楽しむことを大事にして欲しい」と持ち前の笑顔で返答をしました。特に、驚いたのは、内堀知事より、フラ・タヒチアンダンス同好会を立ち上げた熊田百恵さんについての質問があったことです。内堀知事は、長年指導をしていた熊田さんに会うことができなかったことを残念がっていました。このような和気藹々とした雰囲気の中、予定された時間が過ぎ、最後内堀知事と記念撮影をして、受賞報告が終了しました。

その後、鈴木教育長にも受賞の報告に行きました。

令和元年度後期、始まる

本日より、後期が始まりました。

さて、終業式でも話しましたが、ラグビーワールドカップが日本で開催されています。

ラグビーの魅力の一つは、「One For All  All For One」という精神だと言われています。

ラグビーが他のスポーツと大きく異なる点は、とにかくいろいろなタイプの選手がいることです。背が高い選手、低い選手、がっちりしている選手、走るが速い選手など、体格の異なる15人の選手が一つのフィールドで共存します。これはラグビーが、特にポジションによって求められるプレーや役割が大きく異なるためで、どのポジションも重要な役割を持っており、だから、どのメンバーが欠けても勝利にたどり着くことができないということです。それは、ラグビーに限らずどのスポーツにも言えることですが、仲間と切磋琢磨し、ともに掴み取った喜びは、自分一人だけでつかんだ喜びの何倍も大きいものになります。また、勝利を掴みとれなかった時の悔しさも同じ分だけ大きくなります。それは、自分一人では不可能なことを達成できるという達成感だけでなく、人が相手の気持ちを受け取って自分のものにすることができるという気持ちの連鎖、共感力があるからだと思います。特にラグビーには、その考え方が強いのです。「One For All  All For One」には、このような意味があると思います。

 もう一つ、ラグビーの魅力には、「ノーサイド」というものがあります。ラグビーでは試合終了のことを、ノーサイドと言います。これは、単に終わりという言葉でなく、試合終了後は敵も味方もなく、力の限りを尽くして戦ったお互いの健闘をたたえ合うという意味があります。ラグビーはコンタクトプレーの激しいスポーツで熱くなる場面も多々ありますが、それだけに、フェアプレーを忘れないようにしなければならないのです。試合が終われば、敵も味方もなく互いを尊重する、それがノーサイドの精神なのです。現在、ノーサイドという言葉は使われなくなってきましたが、その精神はラグビーの中で脈々と受け継がれています。

今話したラグビーのことは、学校という集団にも当てはまるのではなかいと思います。学校のみんなは、それぞれ持っているもの、考え方が違います。良いと思われる面や悪いと思われる面は、だれにでもあります。そういう個性をお互いが認め合って、大事にしていかないといけません。だれかが欠けたり、否定されたりすることがあっては絶対にいけません。また、許されることではありません。

実りの秋です。皆さん、特に3年生の皆さんが、あさか開成高校で、花を咲かせ、実を実らせるためには、「One For All  All For One」という心、「ノーサイド」という心を持つことが大切だと感じています。

皆さん頑張ってください。

10月の花

本日は創立記念日です。明日からは後期が始まります。暑いですが、衣替えです。服装を整えることは、心を整えることにつながります。しっかりとした服装をしましょう。

さて、10月の花です。パラグアイから来た留学生のルイスくんの第2弾の作品となりました。

ケイトウ、リンドウともに、秋の花壇を彩る花です。

リンドウは、山野に自生する野草ですので、馴染み深い花ではないでしょうか。日本原産の植物で、日本のほぼ全域に生息しているようです。秋空に映える濃い青紫色の花は、非常にかわいらしくもので、日本人の心をくすぐる植物でもあります。

また、鶏のトサカのような形をした花を咲かせるケイトウも、よく見かける植物です。熱帯地方が原産地ですが、奈良時代にはすでに日本に渡ってきたようです。西洋でも「Cock comb」という名が付けられています。日本でも、西洋でも、花の見え方は共通なのですね。

そのケイトウの赤が、そして、リンドウの紫が生える作品となっています。フェニックスの使い方がうまいですね。ケイトウ、リンドウの花を際立たせるとともに、作品に力強い躍動感、大きな広がりを与えています。

ルイスくん、ありがとう。