あさか開成 校長雑感

2019年10月の記事一覧

モーモーおこわ

昨日10月9日(水)、牛乳・乳製品利用料理コンクール県大会が福島市で開催され、本校3年生の中川翔月(はづき)さんの「~福島発~腹くっちーモーモーおこわ」が優秀賞に選ばれ、11月に仙台市で行われる東北大会に出場することが決定しました。最優秀賞は小野高校の1年生でしたが、2人で全国大会を目指して切磋琢磨して欲しいと願っています。

この大会は、県牛乳普及協会の主催で、牛乳など乳製品の消費拡大をねらい、高校生以上を対象に牛乳、ヨーグルト、チーズなどを使った料理を募集したものです。700点の応募から1次審査を通過した10人が最終審査に臨みました。今回、本校では、中川さんの他に、2年生の小林海斗くん、横山碧都くんが1次審査を通過していました。

最終審査に、男子生徒が3名残ったというのも珍しいことだったようです。そのうち、2名が本校生徒です。海斗くんの「クリームチーズと干し柿の春巻き」、碧都くんの「山椒香るホワイト麻婆豆腐」とも、参加者、審査委員には大変好評だったようです。海斗くんの作品は、参加者全員が完食した作品のようで、おいしさは抜群のようです。碧都くんは、とても料理になれているようで、手際よく調理をしていたことが審査員には好評だったようです。これからの時代、男女が本質的に共生する時代へ入ってきます。メニューを考え、そして料理をし、そして後片付けをこなすことは、男子の心得なのかもしれません。

まずは、中川翔月さん、おめでとうございました。

そして、海斗くん、碧都くん、今後も頑張ってください。

作ってきたもの、作っていくもの

この題は、今年の総合的な学習(探究)の時間の学校共通テーマ「共存 ~作ってきたもの、作っていくもの~」の一部です。私たちは、これからの人類にどのようなレガシー(遺産)を残すことが大切なのでしょうか。こんなことを考えながら、今年の一日一日を過ごしています。

今日の朝は、非常にうれしいことが2つありました。

1つめは、新生徒会役員による朝のあいさつ運動です。最初は、生徒指導部、PTAの登校指導と同じように、10月第1週だけかなと思っていましたが、今週になっても継続しています。前生徒会役員がやっていた朝のあいさつ運動を継続するようです。あいさつはコミュニケーションの始まりとなるものです。大きな声で、軽やかにあいさつをされれば、誰でも気持ちが明るくなります。1日が楽しく始まります。あいさつには不思議な力があります。

これは、今後も残すべきレガシーだと考えます。

2つめは、バレーボール部による清掃活動です。時々、自分たちのホームである第一体育館の入り口の清掃活動をしているようです。秋になり、落ち葉が気になる季節になってきました。非常にありがたいと思っています。

これも、残すべきレガシーです。

本校は国際関係の学校として、残すべきレガシーは「違和感を持ったものに対する行動力」だと思っています。あいさつができなかった。入り口が落ち葉で汚れていた。何か、違和感を感じたとき、自分が何ができるかを考え、行動することが大切です。この考える力、行動力が、本校では大切なのです。自分一人でなきないときは、仲間を探しましょう。これも行動力です。学問も同じです。試験で点数をとるためだけに学問があるのではありません。多くの人々を幸せにするために学問があるのです。多くの留学生と話がしたいが言葉が分からない。これも違和感です。外国語を本気で学びましょう。必要なときに、必要なものを学べる機会を、単位制である本校は持っていると思っています。

頑張れ、あさか開成生。

 

 

こおりやまスイーツ街道④ 番外編

本校は、8月に行われた、高校生がご当地食材を使ったオリジナル料理を競う「第8回ご当地!絶品うまいもん甲子園」の北海道東北エリア大会で敗れてしまいました。しかし、同大会は、単にオリジナルメニューを競うだけではなく、地産地消をすすめ、食と農に関する分野で活躍しようとする高校生を応援するものでもあります。

そこで、さる9月28日(土)、本校生徒は、同大会の協賛企業である食品原料卸売会社タテノコーポレーション(東京)さんが企画した食と農を学ぶ体験型研修「楽しく学ぼう食と農」に参加してきました。

今回和菓子づくりに挑戦している日本文化部の生徒も、商品開発のヒントになるものがないかと、この体験型研修に参加したようです。日本文化部の1年生からは、食品製造、農業体験は初めての経験だったのでとても新鮮でしたと、感想を聞かせてくれました。

まず、三春町の「TO―FUCafeおおはたや」さんの工場見学でした。大豆を一粒一粒とても大切に扱っており、捨てるものをなるべく少なくしようとしている、おおはたやさんの姿勢にとても感動したそうです。この生徒は、自分自身も、将来、食にかかわる仕事がしたいということで、フードロスの問題が以前より気になっていたようです。豆腐づくりで出るおからでケーキ、ドーナッツづくりへ、そのように食材の持っている力を最大限に活かし、いろいろな発想で無駄をなくしていくことは大変参考になったようです。また、丁寧な手作業にも感動したようです。商品に愛着を持ちつくるということはこういうものだと、多くのものを学んだようです。その後、いわきに移動し、実際に畑の中に入り、白菜の定植作業を手伝ってきました。このときの感想を、農業がなければ食生活もないと、農と食の関係の深さを話してくれました。輸入のみに頼ると、野菜の一番のおいしさを逃すだけでなく、日本人が従来より大切にしている「旬」という感覚がなくなってしまうのではないかと危惧していました。日本人は、季節毎に、旬の食材を使い、食を楽しんできたのはないかと強調していました。今後、この経験を商品開発に必ず活かしたいと強い意気込みを話してくれました。

がんばれ、日本文化部。

PS

令和元年度も、現在、前半から後半への移行期で、学校全体の取り組みも、「NOプラ」から「平和」へ移行しつつあります。「NOプラ」を考えた場合、現段階では、プラスティック商品を少なくすることはできても、すべてなくすことはできないと思っています。では、どうしたら良いのでしょうか。話の中で出てきた「無駄」という言葉が、とても印象に残りました。極力、リフューズをする。そして、リデュース、リユースに心がける。いままでのフレームワークをすべて見直し、新たなる発想で、新たなる価値観で、世界を構築していくのも、ファンで、セクシーなのかもしれません。

10月の花 第3弾

1年間の留学生のルイスくんと、授業「日本の伝統文化」の3年生の三瓶莉苑さんの作品が正面玄関を飾っています。

ともに、オンシジウム、小菊、ドラセナを使った作品ですが、趣は大きく変わっています。

オンシジウムは、洋ランの仲間です。鮮やかな、ひらひらとした、たくさんのかわいらしい花を咲かせます。原産は、熱帯地方で、明治時代に伝わってきたようです。黄色の花のオンシジウムが有名だと思いますが、ピンク、白、赤、オレンジの花もあるようです。今回の主役となる花です。

ルイスくんは、だんだんと生け花がうまくなってきたと感じています。基本に忠実に、非常にわかりやすく、生けてくれます。今回の作品では、中央に主役であるオンシジウムを少し背に高めに設定して、足下に紫の小菊を添え、まわりにドラセナを配置して、黄色のオンシジウムを引き立たせています。ドラセナも、前後左右のバランスを考えて、シンメトリーにならないように気をつけ、リズムを作り出しています。

莉苑さんの作品は、個性的な作品となっています。オンシジウムを少し前傾させて、オンシジウムを引き立たせています。むらさきの小菊も、よりオンシジウムの近くに置いて、黄色をより際立たせています。そして、思い切ったのは、ドラセナの使い方です。オンシジウムと同じように前傾させたものや垂直に立たせたものとを組み合わせ、より空間を広く見せるとともに、大きなリズムをつくりだし、おおきな躍動感を感じさせるものになっています。

今回も生徒に感謝です。

(ルイスくんの作品)

(莉苑さんの作品)

韓国研修 番外編

うれいことは、突然舞い込んで来るものです。

9月24日から28日まで韓国研修へ行っていた4人から、本日、葉書が届きました。日付からみると、27日に投函されたものです。本日は10月8日です。国際郵便は、こんなに時間がかかるのですね。

もうすでに帰国しているのに、いまさら葉書なんてと思うかもしれませんが、私にとっては大切な宝物です。この4人の生徒たちとは、夏の韓国訪問でいろいろな体験をしました。この体験を踏まえて、出発式では、より一層のチャレンジをして欲しいと檄を飛ばしました。解散式では、とても充実した内容だったと聞き、大変嬉しくなりました。この葉書は、ただの葉書ではありません。研修、まっただ中の葉書です。文字から、その充実振りがにじみ出しています。いい研修だったと想像がつきます。

本当に頑張ってきました。ありがとう。

短期留学生③

まだまだ、留学生も、本校生徒も、お互いに緊張しているようです。

お互いに気になっているものの、一言がでないという状況でしょうか。

何でも良いので、話しかける積極性が大切です。何もなければ、あいさつだけで良いです。それも、その留学生の母国の言葉で、あいさつをしてみましょう。例えば、フランス語では、「こんにちは(サリュ)」「ありがとう(メルスィ)」です。各自、調べてみましょう。もし、外国に来ているときに日本語であいさつされたら、親近感が湧きますよね。自分がされてうれしいことを、ぜひ相手にしてみてください。

また、日本に興味を持っている外国人の多くのはアニメが大好きです。「ナルト」「ドラゴンボール」「ワンピース」など、相手の好きなアニメを聞くのも良いかもしれません。アニメで大盛り上がりになる可能性は大です。

最後に、時間は誰にでも平等に与えられるものですが、この1か月を、「1か月もある」と考えるか、「1か月しかない」と考えるかは、大事なところかもしれません。積極性が、自分に多くのチャンスを与えてくれるということを忘れないでください。集会でもお話しましたが、「チャンスの神様」は前髪しかありません。隣に来たときに捕まえないと、チャンスを逃すことになります。

がんばれ、1年生。

こおりやまスイーツ街道③

日本文化部の生徒より、日曜日は、大いに賑わったという話を聞きました。お忙しい中、本校の日本文化部のブースにお出でいただいた方々に御礼申し上げます。

なぜ、国際科学科の本校で、和菓子づくりですかと聞かれるかもしれません。

本校では国際関係の学校です。英語だけでなく第二外国語を学べる機会を持っています。この夏、生徒とともに韓国を訪問した際には、生徒たちが韓国語をすらすらと話していることにとても感動しました。異文化を理解する際に、とても有効な手段がコミュニケーションをとることです。現地の言葉を話すことができれば、理解度もずっと大きくなります。しかし、言葉は手段であることを忘れてはいけません。英語や現地の言葉が話せればベターですが、マストではないのです。自分の文化を大切にし、相手の文化を尊重する態度が大切なのです。

私は、言葉を探究することと、食を探究することは、非常に似ていると感じています。

言葉や食は、文化の一部を成しており、ともに文化の大きな要素となるものです。そのため、ある民族の食や言葉を本当に理解するためには、バックグランドにある文化そのものを理解しなければ、本当の意味で分かったことにはならないのです。自分や相手の言葉や食の奥にあるもの、その民族が持つ文化を大切にしようとする心が必要だと思っています。

例えば、「夏」という言葉を考えてください。日本人にとっては、非常に蒸し暑く、暮らしづらい季節という印象はないでしょうか。(生徒たちは、「夏休み=楽しみ」という考え方をするかもしれませんが。)しかし、外国人、特にヨーロッパの人々は、夏という季節は、寒くなく、日が長くて、快適であると思っている人も多いようです。確かに、日本では「行く春や」といい、春が終わるのを嘆きます。しかし、ヨーロッパでは、夏が過ぎていくことを嘆きます。ボードレールは「さらば、私たちの短過ぎる夏の鮮烈な光よ」と詠んでいます。ですので、言葉の意味だけを理解し、日本のイメージで話をすると、とんでもない間違いをしてしまうことがあるのです。

食も同じようなことが言えます。以前にも紹介しましたが、例えば、日本には、こどもの日、端午の節句に柏餅を食べるという習慣があります。柏餅を端午の節句に食べる由来は、柏餅の特徴である柏の葉にあります。柏はブナ科の落葉樹です。落葉樹は、普通、秋に全部の葉を落とし、寒さに自分自身の身を守ります。ところが、柏は落葉樹にもかかわらず、冬が訪れても葉が落ちず、春に新芽が出るまで古い葉が残っている特性があるのです。昔の人は、秋に葉が枯れても落ちない柏の姿に、「葉守の神」が宿ると信じていました。葉が落ちない柏の葉に、「子どもが生まれるまで親は死なない」という思いがかけられ、縁起物として柏の木を崇めるようになったということです。以上が、端午の節句に柏餅が食される理由です。

多くの民族の食には、タブーが多くあります。食を通してお客をもてなすには、多くのタブーを知ることも大切かもしれません。そうしないと、相手に大変失礼なことをしまいかねません。

言葉も食も、非常に奥が深いものなのです。

短期留学生②

本日より、昨日より登校している秋季短期外国人留学生が、1学年の各教室へ入ることになります。

1学年の各クラスでは、すでに先週より、受け入れ態勢が万全に整っているようです。

昨日、1学年の職員室へ向かう途中見つけたのが、「ウェルカムボード」ならぬ、「ウェルカムポスター」でした。1年生の担任の先生方に聞くと、先週の放課後、遅くまで、各クラスで一生懸命作成したものだそうです。涙が出るほど、嬉しくなってきました。

この1ヶ月、各クラスで、どのような想い出を残すことができるかが、とても楽しみです。わくわく。

週末の大会

バドミントン部が2日(水)から4日(金)まで、郡山総合体育館で、高等学校新人体育大会県中地区予選会に臨みました。そして、女子バレーボール部は5日(土)、6日(日)と、帝京安積高校で行われた県南総合バレーボール選手権大会に臨みました。

ともに、今までチームを引っ張ってきた3年生が抜けた後の本格的な大会で、1、2年生がどのような試合をするかが楽しみな大会でもありました。

スポーツは、すぐに結果が出るほど優しくはないものなく、力が付いてきても必ず結果となってあらわれるものでもありません。この大会をつうじて、自信になる手応えをしっかりと感じて欲しい、そうです、爪痕みたいな何かが心に刻まれるものを残して欲しいと、願っていました。

結果からいうと、バドミントン部は男女とも県大会出場権を得ることができました。男女とも敗者復活からの出場権獲得でした。流れが悪くても、挽回できる精神力が付いたことは、大きな成長だと感じています。特に、男子バドミントン部のみなさん、おめでとう。よく頑張りました。

また、女子バレーボール部は2位と大いに奮闘しました。女子バレーボール部は、今年のインターハイ県大会では3位でしたが、東北大会をかけた試合で聖光学院高校に惜敗し、涙をのんだ経験があります。この大会には、3年生の先輩2名も、手伝いに来て、ギャラリーより大きな声援を送っていました。心に残る思いがあったのでしょう。その思いに、後輩たちが答えたかたちとなりました。しかし、まだまだ我々はチャレンジャーです。戦い続ける強い意志を持ち、一歩でも前へ、そして、1㎝でも上へ、を心がけ、謙虚に戦い続けたいものです。

それぞれの部が、この大会から学んだものは大きいと思います。今後の大会へ向けて、個々の課題の克服に取り組み、先輩方以上の部へと成長させていただきたいと願っています。

短期留学生、到着

令和元年度の短期外国人留学生の受け入れが始まりました。

受け入れ期間は、10月7日(月)から11月1日(金)の約1ヶ月間です。5名は、本日はオリエンテーションで別室での授業となりますが、明日からは1学年の各教室で1年生と席を並べて勉強することになります。なお、10月末には、異地区間交流で3名の生徒も本校に配置となり、1年間のルイスくんと合わせ合計9名の外国人留学生が本校で学ぶことになります。

受け入れにあたり、ホストファミリーを快く引き受けてくださった保護者等のみなさまに感謝申し上げます。

今年度の短期留学生は次のとおりです。

ミューニクさん(タイ)

ハーナーさん(タイ)

マーティナさん(ポーランド)

カズキくん(ウルグアイ)

ジェゾンくん(フランス)

ちなみに、フランスから来たジェゾンくんは、昨年本校に来たジャンくんの同級生だそうです。

1年生の皆さん、外国人の留学生は初めての経験かもしれませんが、もしも自分が知らない土地に来たらと想像しましょう。とても不安ですよね。相手を安心させるためには、自分自身の心をオープンにして、積極的にコミュニケーションをとるようが大切です。1ヶ月という、長いようで、短い期間ですので、何もしないと、すぐに過ぎてしまいますので、気をつけてください。

次の写真は、本校の制服に着替えた短期留学生です。

左より カズキくん、ジェイソンくん、ハーナーさん、ミューニックさん、マルティーナさん です。